第7話 ぬいぐるみ

 午前6時。私の足元に、魔方陣が現れる。


 【パッシブ】・弟感知

 【肉体条項】・弟近接時、ステータス +5倍


 「おっはよー!」

 「ちよねー。おはよ!」


 日が沈むとともに寝て、日が沈むともに起きる状況だからなのか、早寝早起き。


 「着替え持ってきたよ。あと、体ふくからねー。」

 「うん。」

 「昨日の服持って帰れるかな~。とりあえず、寝袋とかもリュックにしまっちゃうね。」

 かたして、ひろの体をふき、着替えを手伝う。


 「はい。着替えおっけー。朝ごはん持ってくるから、一回、戻してねー。」

 「!!!」

 「あんまり、早く呼ぶと、持ってこれないからね。」

 「・・・わかった。」


 居間に戻る。

 リュックの中には、ひろの服も寝袋も入っている。持って行った物は持って帰れた。

 母はひろの服を受け取り抱きしめる。

 私は、ママの弁当と水筒を入れた小さなリュックを持って、ひろの呼び出しをまつ。


 私の足元に、魔方陣が現れる。


 【パッシブ】・弟感知

 【肉体条項】・弟近接時、ステータス +5倍


 「ただいま。朝ごはん持ってきたよー。」

 「おかえり~。ごは~ん!」

 「はいはい。どうぞ~。」

 「い、っただきまーす!」


 もぐもぐ。


 「ひろに、ちょっとお願いがあるの。」

 「ん?」

 「この辺が安全か確認したいから、長~~~く、えむぴー溜めてほしいの。」

 「ちよねー…」

 「昨日の化け物がいないか確認したほうがいいでしょ?」

 「う、うん。」

 「かずわかるよね。とりあえず、今、えむぴー3だから6になったら、呼んでほしいの。」

 「・・・わかった。」


 【精神条項】・弟悲哀時、ステータス +5倍

 (うぅ。ごめんね、、、)


 家に戻った後、お部屋から猫のぬいぐるみを持って居間に待機する。

 「にゃっ君。ひろの寂しさ紛らわせあげてね。」

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