76
「リヌク、大丈夫かい?」パドスは、すぐさまリヌクに駆け寄り、リヌクの両肩に両手をかけた。
リヌクは、その手を振り払い、再び立ち上がるとラバのところまで重い足を引きずりながら歩いていった。
大きなスライムは、粘着質の液体を引きずりながら、すぐそばまで迫っている。
リヌクはラバの荷物から短剣を取ると、スライムを待ち構えた。
スライムは、自分の体をあらゆる方向に動かしていた。
表面には、以前戦ったスライムと同じように、石や砂がへばりついている。
リヌクは、そのスライムの巨体を見上げた。
それから、スライムの動きのタイミングを見計らって、短剣をスッと振り下ろした。
スライムの体には、縦に線が入り、そこからどろどろの液体が飛び出してきた。
リヌクは、何度もスライムの体を切りつけたが、そこからは粘液が出てくるばかりで、弱っている様子はまったく見せない。
スライムの心臓部に損傷を与えないと、命を奪うことはできないのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます