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「でも、石になったものを元に戻すことができるんだろう? おいらは、そのためにおじいさんを運んでいるんだ!」と、パドスは力強く叫んだ。



「お前に会ったとき、もう私の命は長くなかった」と、リヌクは顔を上げてから、「魔の力に蝕まれるくらいなら、人間として死にたい……」



そのとき、生ぬるい風が吹いてきた。その風を身に受けながら、



「時代の風だ……」と、リヌクはつぶやいた。




「さあ、お前はもう行け」と、リヌクはパドスのほうを向いた。



パドスは立ち上がった。



でも、それは、彼がただならぬ気配を感じ取っていたからだ。



遠くを眺めると、小さな丸いものが見えた。



それは、こちらに近づいてきているようだ。

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