38
一見すると岩の塊のようだが、それは粘着質の肌に砂や岩がくっついているからだった。
見かけによらず動きは速いので油断すると知らない間に背後から攻撃されることもある。
スライムは体の粘液を移動させながら向かってきた。
リヌクがスライムとの距離をとりながら、その周りをゆっくり歩いていると、パドスが桶を持って帰ってきた。
「持ってきたよ」
と言って、パドスは水の入った桶をリヌクへ手渡した。
「よし」
リヌクは、桶を受け取ると、その水をスライムに向かって浴びせかけた。
その水によって、スライムの体についた砂や岩は溶け出すように落ちていった。
落ちた部分からは、透明な粘着質の液体が姿を現した。
「気をつけなければならないのは、あの粘液だ。それがかかっただけでは死ぬことはないが、肌がただれる」
リヌクは、その透明な部分を見ながら説明した。
水がかかった部分からは、どろどろの液体が流れ落ちている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます