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いや、パドスがいるではないか。
リヌクは、目を回してパドスを探し出した。
幸運にも、視界にパドスの姿が入ってきた。
だが、ここでは、アイコンタクトしかつかえない。
リヌクは、なんとかパドスに自分の状況を伝えようとしきりに目配せをした。
パドスは、その動作に気づいたようで、興味深そうにリヌクをみつめた。
パドスの口は半笑い状態になっている。
助かったと、リヌクは思った。
だが、パドスは、リヌクを助けることなく、そのまま大笑いしながら向うのほうへ歩いていった。
再び、静まり返った時間がやってきた。
猫のリルは、相変わらずパドスの顔の上にのっかっている。
なんということだ。
最後の頼みの綱のパドスがいなくなるなんて。
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