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「ああ、生きていたのか?」
リヌクは、死んでいると思っていた少年がしゃべったので少し驚いた。
「それで、ほかの村人はどうした?」
「もう、誰もいないよ」少年は、そう言いながらリヌクを見た。その目は、真っ赤に充血していた。
「どうして、お前だけ生き残っている?人間は、死の風を受けると石になってしまう。ほかの村人はみんな石になってしまったのに、一人だけこうして生き残っているなんて」
「おいらにはよくわからないよ」
「子供は、大人に比べて死の風の影響を受けにくいと聞いたことがある」リヌクは、昔の記憶をたどっていた。「さあ、くるんだ。ここにいてはいけない」
「放っておいてくれよ!おいらは、ずっとここにいるんだ」
「ここにいてどうする。もうこの村には誰もいない。いるのはお前一人だけだ」
「おじいさんを置いてはいけない」
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