第12話変な感覚がある

 食道のあたりから、腸のあたりまで、異物感が下がってくるのを感じた。ゆっくり、ゆっくり。次第に大きな塊になっていくようだ。なんだろう? 内臓って感覚がないんじゃなかったのかー?


『Voice』11月号・前の続き。

 <ピックアップ>

 受験は教養とは無関係の「戦い」だから、まずは目の前の勝負に勝つため、読書などしていてはいけない。しかし、その間も「この戦いが終わったら、人生に必要な教養を身につけるべく、文学や歴史を読まないと」という引け目を感じていることが大切です。読書に関する健全な罪悪感を老若男女に植えつけること。これこそ、駅前の小さな書店がもつ最大の存在意義です。


 *郊外型、ロードサイド型の大規模書店が増えるのは結構だが本当に必要なのは駅前にある小さな書店の方。



 <ピックアップ>

(前略)学者の意図は別にして、現実として相対性理論と原子爆弾、量子力学と近代兵器すべてのごとく、近代のあらゆる科学技術は軍事技術と不即不離です。私の専門である代数的整数論も、向こう五百年は現実には何の役にも立たない、といわれていました。しかし現在、暗号は整数論の世界です。要は人間の思考というものに線は引けないのであって、軍事研究だけは拒否する、などという幼児じみた見え張りを学者が口にするようになったらおしまいです。酸素は吸うけれども炭酸ガスは吸わないぞ、といっているようなもの(笑)。


 *日本学術会議が「科学者は軍事研究を行わない」とする声明(2017.4.14)を発表したが、科学技術と軍事技術の間に違いはない。



 <ピックアップ>

 旧制高校を出た世代のリーダーたちと雑誌で対談などすると、「こういう人たちが日本を引っ張ってきたのか」と感心することしきりでした。ところが近年の教育を受けた世代になると、話していてもほとんど知的刺激を受けることがありません。活字文化の衰退によるものと思われます。


 *学問分野の細分深化により、文理を問わず学者が教養を失っている。(官僚・政治家・経営者も)

 ひるがえって今、八十五歳以上の日本人の知的水準はすばらしい(中曽根康弘・塩爺(塩川正十郎)、富士通の山本卓眞(元社長・会長))



 <反省>

 すみませぬ。

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