第2話B「妹と一過性意識消失発作、DNA」(6話)

 1


 医者に「亜理沙の部屋に泊まれませんか?」と聞きました。

 そしたら医者に「卑猥な妄想を掻き立てるんじゃないよ。」と言われました。

 これはどういうことでしょう。

 逆に医者の方が卑猥な妄想を掻き立てている気がします。


 ……まぁ、そういうことがあって、帰り道。


(……そういえば、亜理沙が受けた銃弾の内の当たってない奴に、亜理沙のDNA以外のDNAは含まれていないのだろうか。)

 俺はそう思い、店で実験セットを買った。

 そして、調査中の現場……、すなわち学校前へと行って、そこにいた捜査員と交渉をし、妹に当たっていない唯一の銃弾を貰い、家へ帰った。


 2


 家


「えっと。まずはこれをこれに。よし。準備OK。」

 準備が終わったので、俺は手袋を装着し、そのあと綿棒を取り出した。

 そして銃弾の表面に綿棒を当て、スライドさせる。

 そして綿棒を検査機に着けた。

 こうすれば10分後、解析結果が出ているはずだ。


 俺はその間、「おもひで」と書かれた、亜理沙の幼女時代のビデオを見て、暇を潰すことにした。

「いやー。懐かしいな。それにしてもこれ最後に見たの何日前だっけ。」

 思い出した。昨日の夜だ。

 1シーン分見終わった。


 ――そして10分経過。

「よしっ。そろそろだな。」

 画面の色が変わっているはず。

 一応書いておくが、検査機の画面は最初は青。

 人間であれば、黒寄りの色に変わる。ほぼあり得ないと思うが、人間以外の動物であれば白寄りの色に変わる。


「……なんだよ。……これ。」

 ……検査結果は異常な物だった、

 黒寄りの色でもなければ、白寄りの色でもない。

 赤い画面に、黒文字で、“正体不明”と書かれていた。

「……未確認、生物!?」

 そんなことが、実際にあってたまるか!

 この嘘付きの機械め!


 ……しかし、その数日後、俺はその正体を目にすることになるのだが、

 その時の俺はまだ、その生物のせいであんなことになるなんて、思いもしなかった。


 To be continued……

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