暁。
虚飾に塗れた夜が終わりを告げる中で
取り残された僕はひとりで飢えていた
なにを求めたのかは知らなかったけれど
猛烈に喉の渇きに喘いでいたように思う
食べものや水なんかでは絶対に満たせない
ある種の孤独みたいな飢えと渇きだ
非現実を愛しているといつもいったけれど
その実現実にも執着がないこともなくて
結局どっちつかずのこころを持て余し
そんな自分を認めようともしなかった
日々が萎み空白だらけになってゆくのを
バサバサの前髪の隙間から睨みつけていた
すべてを嘘にできたなら楽だったのか
それすらももはやわからなくなったから
生きたフリをして眠りに就こうとして
もう朝が近いのだといまさらに思った
僕はなんとなく自分自身に問いかける
「僕のいまは怪物じみていないですか?」
眠れないことを知ってつまらなさを感じ
きのうの僕がついた嘘の数々を嫌悪し
新しい日がくるのに変われない虚無に溺れ
それらすべてをいっぺんに否定した
最初から致命的にズレていたのを知らず
僕のなにもかもが欠陥製品に成り果てた
やはり寝た方がいいのだと強引に目を閉じ
眠ったフリをしては日の出を待った
やがて太陽が街を照らして昇りくる中
最善策を失った僕は死んだフリをして
一日の始まりゆく街並に埋没し尽くしては
どうでもいい僕自身の存在を嘲笑うのだ
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