ジョイントの文章の難儀さ

ーーーー前段抜きーーーーー

 自ら淹れた珈琲だからか、ほとんど味わう間もなしに、恭介はひと息に飲み干してしまった。セットにした菓子と飲み物の意図も、彼にはどうでも良いものなのかも知れない。片手で皿を重ね、すでに彼は次の行動へ移る準備を始めている。

「まず、その婚約者という人物に会わせてもらおう。」

 佐伯俊祐に会って正確な当時のスケジュールその他の情報を聞き出しておきたいのだろう、恭介の真髄はむしろ霊能力よりも推理力だから。会えばピタリと真実を言い当てるというわけにはいかない。

 促され共に立ち上がりながら玲奈はアポを取る手段を考えた。メールを出すにも、どう伝えればよいだろう。佐伯は霊能力を疑っている。表面上では信じてくれているようでいて、本当には信じてなどいない。接していれば解かることだ。彼の見ている世界には、霊などという存在は居ないのだ。

ーーーーページ終わりーーーーー


ーーーーページ始めーーーーーー

 佐伯との連絡は思っていたよりあっさりと取れた。今すぐ来てくれていいと彼は言った。藁をも掴みたい気持ちが電話口からさえ滲んでいた。

 姉の婚約者が住むマンションは新築の五階建てで、建築規制区域からは外れた地域に建っている。京の景観は、他の都市とあまり変わり映えがないが、自主規制の為か高層ビルは無い。広い道路の両脇に切り揃えたように中規模のビルが並ぶ。商業ビルもマンションも一緒くたに建っている。

 佐伯は最上階の五階に住んでいる。京都は市中至るところが規制だらけでマクドナルドやコンビニの看板も地味だ。このマンションも落ち着いた色合いのタイルを表装にして、古都に相応しい佇まいを見せていた。

ーーーー後段抜きーーーーーーー


 はい、これは公募用で今書いてる作品の一部です。


 ページを跨いだ二枚の原稿の、繋がる部分なんですけど……ご覧の通りでブツ切りなのが丸分かりです。なんでこうなっちゃったのかと言うと、原稿を書いてる時からエディタでも印刷でもここはちょうどページの途切れ目なんですね、だから切れちゃったんです。

 繋いでみれば一目瞭然で、文章のスムーズさが失われているんですけど、それに気付かなかったんです。こういう箇所が山ほどあって今現在頭抱えてますけども。

(これだけを読むと解かんないという人も居るかもですが、全段で読み通すとモロにブッチギレますんですわ。orz )


 市販の一般小説でも例えば番号振ったりでシーン切り替えはやってあったりしますが、それが通じるような生半可な量じゃなかった。なんせ編集しやすいようにと2000文字くらいでブツ切りにページ変えていたもんでね。


 これ、場面転換の意図で使ってます。


 市販小説読めば解かりますが、ページ変えて場面が変わったと認識するような事はありませんから。残念っ!

 Web発表の作品は、割と短いスパンでの更新がメジャーですけども、市販の小説本でたかだか2000文字や5000文字程度で話数変わる体裁はないですから。あんまり頻繁に場面をポンポン飛ばしたような構造をした話は考え物のはずです。


 で、この二つをジョイントする文章を考えないといけません。リライトだとか、あるいは書籍化の為の改稿作業とかは、おそらくはこういう作業を指すはずです。つまり、プロを目指すなら必須の技法になると思うワケっすよー。

 たぶんね、たぶん。(笑


 実践は次で。

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