「ダイジェストで面白くないモンは引き伸ばしても面白くない!」

 ま、身も蓋もない話ですけども。技巧によって騙くらかす事は可能なので、テンプレでもラノベでも文学文芸でも、こんだけ世の中に溢れかえる事になってマス。


 だって、もう物語なんてのは搾りカスも出ないほど搾り尽されているわ!!


 てなわけで、世の中のストーリーなんてのはちょっとヒネリを加えた二番煎じや三番煎じだらけです。テンプレなんてどっかで観たシーンの詰め合わせにしか見えないでしょ、だけど大人気ですわ、さて何ででしょー。

 どんだけ似通ったモンでも、見飽きた話でも、ガワとなる話の流れがそっくり同じでも、ある要素さえしっかりしてりゃ読者は飽きないんですわ。


 ストーリーというのは、そもそもで「誰かが何かをした積み重ね」です。どんな物語、どんなジャンルでも、人間を書くという事に変わりはないと言ったでしょ。そこを目的に書いた話は、どんなにテンプレだろうが、見飽きた話だろうが、キャラクターが魅力的なら読まれるんですよ。そのキャラのファンになった読者にね。


 描写なんてのは正直、そのためにだけ存在する。なので、方法論が違うジャンルではベツモノの理屈になるわけで、好みでも別れるし、どっちが正解とかもない。さる人物の、自伝における装飾ですよ。


 ダイジェストって、つまり、誰かの人生の縮図になるわけです。それを聞いただけでも面白いなら、お墨付きじゃないすか。よく聞きますよね、新人賞とかの選考委員なんかで、あらすじを読めば良いか悪いかだいたい予想が付くとかの話。それって、そういう意味じゃない?


 面白い創作物って、人伝にざっくりした説明で聞いたって面白そうと思うでしょ、そのレベルのざっくり説明でも面白いんだから、どう書いたって面白いんですよ。あとは、どのフォーマットに合わせて書くかの違いだけ。規格の選定ね。


 どんな規格を選ぶかは、作者さんの好みに合わせた方がいい。それで続けることになった時に辛くなるからね~。

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