ラノベと文学文芸を分ける見えない壁

 文学と文芸の間にも、うっす~~~~~くて透明なくせにガッチリ両者を隔てる壁がありますけども、見えないだけにその障壁がどんな素材で出来てんのかは長年の謎であります。ラノベと文芸すらも、見えない壁で仕切られています。


 ラノベと文芸を隔てる要素のうち、まぁ確実に言えそうな一つが「ヒロインの年齢」だろうと思います。未成年禁止。例外の代表格は、タブーに挑んだ問題作の『高校教師』でしょうか。

 文芸は読者層を大人に設定してあるので、恋愛要素が入ってきて、主人公が大人で、お相手が高校生とかってのは、軒並み問題作に数えられるヤツばっかじゃないかと思います。


 未成年だからね! 法律に抵触するからね! ホンネはどうでもね!


 大学生に設定してもなお気恥ずかしさが残るというね。主人公もヒロインも未成年にしちゃうと、それは対象年齢が下がってラノベになる、という感じ。

 しかし、それだけではないとも思われるわけですよ。レーベルの力でねじ伏せてるタイトルだってかなり見受けられるし、読者でも分けない勢力は強いんですが。


 残念ながらそれを遥かに上回る世間様ってヤツが、完璧に分けて見てますわな。


 一つにはやはり表紙絵なんでしょうか。解かりやすい分水領ってヤツでしょう。これがまたイラストの意図で分けられちゃう。非実在青少年女子が色気付いて描かれていたらアウトみたいなザックリKILLラインが存在しますね。KILLな表紙のラノベが大量なので、世間様もますます頑なに蔑視で見るというスパイラルな地獄絵図。


 こいつが後押ししてて、世間的にはラノベ隔離すべし!の暗黙ルールが出来ていて、だけど実体的にはヒロインの年齢以外でもなんだかラノベと文芸の断絶ってのは要因がありそうなのです。


 以下つづく。

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