視点は二方向から③ 三人称注意点

 ドラマでもアニメでもゲームでも、カメラワークがクソだと画面が見難いのは理解されると思います。今は改善されましたが、昔はモンハンでもカメラワークが難点でしょっちゅう「くそが~!!」と叫んでいたものです。


 これ、小説にもあるのです。文章を舐めるように一文一文吟味して読んでいる読者限定の話で、テンプレ読みをしてると無関係ですけどね。(テンプレは別資料を参照して読むので細かな点はスルー出来る)


 カメラワークは「ズーム」と「パン」です。「近寄る」と「遠ざかる」。


 これに、「内面」と「外面」が出てきます。


 それが登場人物の数だけ、「対象移動」が起き、ズームにパンに内面外面です。


 これをある程度は法則を設けて行わないと、読者は混乱するという事です。


「誰かの背後に立ち、憑依した状態で地の文を書く視点主(地)」だとカメラは地面設置であまり頻繁に対象物を移動出来ないという縛りを作っているわけです。混乱を抑えるためです。


「上空に居て、全体を把握している視点主(天)」だと逆に、カメラは天空にあり、あまり頻繁に人々の内面に侵入しなかったり、内面描写を丁寧にしなかったりという縛りを付けてあります。


 どこを重点にして、どこを軽減するか、というよりも「法則化」を作ってあるのです。作品ごとにこれはルールが違います。

 読者はまずこのルールを把握しようとします。一作ごとに違うので。なので、舐めるように読む、とならざるを得ません。論理的には。(笑


 こういう作品に慣れ親しんだ読者は「よく訓練されたじっくり読みの読者」になります。これはもう慣れの問題で、ルールが厳密に守られた作品ほど、彼らには読みやすいとなるんです。



 読者層です。


 解からん人は解からんでしょう。

 他人は自分とは違うという当たり前の話なだけです。

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