あなたの作品が読まれない理由
テンプレ作品や二次創作に親しんでいる作者の書く作品は、完全オリジナルへの移行が難しいようです。両者が混ざり、悪しきハイブリッドな作風になりがち。
テンプレや二次で使われる描写は、正直な話、どのように書こうが問題がありません。読者の読み方もまた特殊化しており、厳密にはテンプレ作品の文章は流し読み状態で目を滑らせているだけだからです。そもそもで原作や他作品というマニュアルを参照するというカタチで読み解いているからです。だから描写や形容詞などの細かい部分に違和感があっても気付かれることもありません。文章力は無関係なのです。
それよりも、マニュアル参照形式であることを読者に意識させる構造に徹して、マニュアル参照での読み方から外れさせない工夫の方が大事です。
一方、完全オリジナルの方では描写は手引きになりますから、非常に厳密に書かねばならなくなってます。一つの単語の意味、修飾語の選択、単語にくっつく「てにをは」まで、とても気を遣わねばなりません。読者はそれを頼りに話を構築するので、オリジナルでの文章は設計図そのものです。こちらは文字通り、文章力がモノを言います。
それも、小説のテクニックとしての文章力の話で、論文や報道文、説明文の文章力はいくら達者でも無関係なんです。(要点を簡潔明瞭に纏める能力とかのこと)
テンプレとひと目で解かる内容ではない作品、その文章までが紛らわしい一般寄りの文体であったなら、読者はテンプレと認識出来ない場合があります。そうすると、自動的にオリジナルとして、設計図であると認識して読み始めます。
単語の一つひとつ、てにをはの厳密さ、文法の確かさ、すべて基準値がハネ上がります。マニュアル参照での読み方でなくなるからです。
読まれない作品は、むしろ、文体が悪しきハイブリッドと化しているケースが多いです。オリジナルとして読むには文章が拙く、テンプレとして読むには作品がマニュアルから離れすぎていてすぐに引き出せないのです。
テンプレ以外を書くには、まず小説の文章が書けねばなりません。
小説の文章は、論文や報道文、説明文、日常会話の文章とはベツモノです。
読書家でなければ、感覚的にこれを書けるものではないと思ってください。
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