テンプレの冒頭

 テンプレート作品、と銘打たれているくらいですので、もちろんこの系統の作品で使われる冒頭部は、数種類の中からのチョイスという事になります。オリジナリティとかはむしろ読者が敬遠する原因にもなりかねないので、「見覚えがある」点を損ねないように注意します。安心感重視でよくある展開を心がけます。


 テンプレ作品というのは、途中まではマニュアルに則ったストーリー展開をしていくというお約束になっているので、あまり早々にオリジナルな展開に移行しちゃいけないんです。テンプレな部分というのが、ゲームでいうチュートリアルだからです。


 テンプレ作品の本番は、テンプレから外れて独自展開に話が広がってから、になります。そして、チュートリアルのテンプレ展開の間に、主人公とかヒロインに好感を持ってもらいます。


 なぜそんなまだるっこしい事をするかと言えば、テンプレ小説のメイン読者を「読書経験の少ない中高生」をターゲットにしているからです。

 テンプレではない全ての小説は、頭をフル稼働させて読むのが普通で、脳内処理が膨大です。慣れていないと辛いわけで、それを軽減させる仕組みを持つのがテンプレ小説です。他の小説ジャンルにはチュートリアルなどありません。






 

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