めぐる季節に、僕らは出会う

春夏秋冬のように、

喜怒哀楽はめぐり、

風が吹く方向へと

熱さと寒さは輪廻すると、

気持ちもそうするだろう。


悲しみや哀情を感じる時は、

本を読み、詩を書いてゆき、

思いがままの詩を残す。


時間をかけて、平然となって、

文字に形作られて残っている。


喜んでいる時や、喜ばせる時は、

人と人はめぐり逢い、

知らない場所で知らない思い、

知らない人との間で重なり合う。


時間をかけて、形を失って、

思い出へと変わっていく。


恨みや憤怒を感じる時は、

誰かを傷つけて、悔いをも感じて、

狂った自分は罠へと落ちる。

正義は唯一の例外だ。


時間をかけて、涙もぽろりと落ちて、

怒りは師匠のようにたたきつける。

今度はそうしないようにと、

影から言っていよう。


楽しんでいる時も、楽しませる時も、

人と人の間には橋が現れる、

糸は結ばれる。

池が冬になったら氷となるかのように、

ふと橋はできている、

要素が合っている。


時間をかけて、自分も消費して、

他の人が自らの糧となり、

自分も他の人の糧となり、

食い合っていくのは

楽しくやらなくちゃ。


巡る季節に、僕らは出会い、

多様な感情に溢れるこの世界に、

文字があり、僕らがいる。


その文字は我らの感情でできている。

その文字は我々を結び、

そしてまためぐる。


今年の小鳥が生まれて、

巡る季節の来年に南へと飛ぶと、

大人になった去年の小鳥と出会うよう、

出会う度に、季節は波のように、

前へと我々の背中を押していく。


巡る季節の中で、巡る詩と文字で、

我々は出会って、次の人へと繋ぐ。

あの小鳥のように、

翼を風に乗せ、蒼天を飛びまわり、

知らない人と出会う。


知り合いとなって、互いを知っていく。

文字で語り合って、文字で知り合う。


季節はまためぐり、詩をまた作り出す。

僕らはまた出会い、文字で語り合う。

今度は二度目で、また小鳥は生まれる。

この度こそ、君と繋ごう。

知らぬ小鳥とは別の

繋いだ心で互いに語ろう。


互いへの愛と、互いへの感情を

互いを褒めあって、互いの背中を押し合おう。

それこそ、僕の詩は生まれた。

君のためだけに生まれた。

この世に一人しかいない

読者きみ」のためだけに生まれた。


巡る季節に出会えてよかった。

僕の感情を認めてよかった。

僕は嬉しかった。

筆を執って一筆一筆で紡ぎあげた

この僕の人生を詩にしてよかった。


だって

読者きみは、この僕がこの一生をもって

大切にするものだから。


読者きみに出会って、

よかったんだ。

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