君に殴られたら、君の拳を撫でる

心が錆びる、この世も錆びていく。

偶には

人を理解しようとする心も

人を助けようとする両腕も

休みたくなるものだろう。


画面から目を放して、

周りの者と物を見て、

綺麗なものもあれば

醜い物もあるだろう。


虐められる人も居て、

愛される人も居よう。


命乞いをしたから、命を落とした人もいれば

命乞いをしたから、命を拾った人もいるんだ。


人が戯れて、言葉で虐めてた、

人は虐めて、拳で殴り出した。


気づかれない人の影だけの

暗闇に潜む者たちのように、

ボクは社会から遠ざけてく、

人の間の辺りから身を隠す。


何も見えない部屋で、何も感じない空間で、

心臓がどんどんと脈を打つと、音を立てて、

目を覚ませる呼吸と脳の働きは、

悩む心を包み、僕を考えさせた。


何も見えない部屋で、何も感じない空間で、

人の話は思い浮かべ、

僕は連想して、思い出して、

痛みも嬉しさも蘇って、

感情へと形作られて、

涙に変わり、勇気となって力づける。


心臓が動けば、血液は流れるんだ。

血液は呼吸になって、呼吸は心を温める、

温もりの気持ちよさを身を以て感じる。


閉じられた暗闇の部屋から僕はでる、

この世における全てに目を向けるために。


この痛みと寂しさを避けては通れないものだ。


弱い自分だからこそ

分かった事なんだ。

痛みを直視したからこそ

分かった事なんだ。

立ち直る前の崩れかけた自分だから、

弱い人の身になれたんだ。


感じ取ってよかったと、

心の底から喜んだんだ。


だから、いいよ。

また殴られたい。

痛みというものを忘れたくない。


僕を殴って、

今度は逃げない。

君の拳を取って、

今度は撫でるから。

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