シンエンさま詩シリーズ纏め

涙の言葉は優しく囁いて

秋の風が吹き込む、蒼白な頬に。

この季節における、寂しき日に、

涙に濡れた、あのシャツと共に、

身を包んだジャケットを投げて

横になる冷たい肌が、暖かく布団に包まれる。

痛かったろう、

さんざんやられたろう。

分かるよ。

涙が出そうになって、群れの前で泣くと、

迷惑だろうと思って、泣き声を抑えたあのころ、

君の心が辛かった、心の中が寂しかった。

死にたくなった

あの頃の気持ちも、

止められなくなった

あの頃の苦痛の倍増も、

分かるよ。

誰にも聞けない自分の心の涙声も、

誰にも知られない苦味と痛みも

君はそれだけ強く、一人で抱えていた。

全てを投げ出す前に、落ち着こう。

涙がぽろりと輪郭に沿って流れると、

そよそよの風に吹かれて乾くだろう。

優しく囁いて、僕に聞かせて、

苦痛の話を、君の悩みを、

僕は知りたい。

僕が頷くまで、話を続けて。

共に眺める天に仰いで、

僕の知らない世界を語って。

それから

泣けばいい、叫んでもいい。

精一杯に、涙を保留せずに、

僕を殴ってもいい。

のどを嗄らしたら、また落ち着いて。

僕は優しい言葉で、君の喉を潤そう。

話せなくなる君から、話せる君へと、

僕は君を変える。君の笑顔が見たい。

君とともに、未来に目を向けよう、

だって、今から、僕がいる。

君が囁いた苦痛は、僕の経験となって、

君と思いを共有する仲間（ぼく）がいる。