私は仰る『「分かり易さ」を重視する人』の書籍化作家です。
(1)~(4)は仰るとおりだと思うのですが、(1)省略については、「です」を省略する初歩的なものも含まれるでしょうが、文脈から読み取れる内容はあえて書かない、というのが省略の醍醐味ではないかと思いました。
例えば・・・
>時間前。吉田先輩は全く修正箇所のないデータに目を丸くし、「これ、お前がやったんだよな?」と何度も訊いてきた。
(私の作品「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 ~沙優視点編~ 第8話 前編より)
これはデータを吉田先輩に提出する話の流れが出来ているので、「データの提出」について触れていないわけです。
勝手に口を挟んで申し訳ありませんが、気になったのでコメント致しました。
編集済
小説なら10才と書いた時点で、小学生は、省いてもそこまで問題ないと思います、
あとの文章に何気なく小学生や小学校という単語を混ぜても、違和感なく読めそうな気もします。書き方や流れにもよると思いますが。
こんなに為になることを、こんなに簡単に教えて貰っちゃっていいのかな?
……と、申し訳なく感じるほどの素晴らしい内容です。
ありがとうございます。これ読んで頑張ります。
(なんだかお礼が言いたくなった)
作者からの返信
いえいえ~。こちらこそ読んで下さってありがとうございました。
そうかなぁ、最初の二つの例文は、十分原文のまま分かると思うのだけど、これで主語がないからわからないというのは、相当理解力がない、国語原理主義者ののーたりんだと思うのですが。
よほど、古典の方が主語がなくてわかりづらいと思うのですがね。
むしろ校正後は少しくどい位だと思います。
作者からの返信
例4はまだしも、例5は「老後の面倒を看てあげれば良い」と言っているので完全な間違いですね。
公開分は最後まで読ませてもらいました。
大変役に立ちます。
作者からの返信
気に入っていただけたようで良かったです。
第2話第2回 省略の誤用によるミス、基礎となる技術その2・文末の変更への応援コメント
>コスプレして欲しいと花音ちゃんにお願いした私は、すっかりその気になった彼女と一緒に更衣室へと向かった。
私を入れないと分からないとのご指摘ですが、一人称の場合「私」は基本省略は可能です。
ただし文章リズムによって入れる・入れないが決まることがあります。これは文章全体で決めるものであって、一文で決めるものではありませんが。
ただ、例の文章は違う意味で問題を抱えています。
「すっかりその気になった」は時間が飛んでいるため、一文に入れてしまうと不自然さが生じるのです。(すっかりその気になるは、そういう気になるまでの時間が生じていることになります)
したがって直すとすると「コスプレして欲しいと花音ちゃんにお願いしたところ、彼女は頷き、私と一緒に更衣室へと向かった」が適切でしょう。
更衣室に二人しかいないと説明済みであれば「私と」は省略可能でしょうが、前半の文章が長いのでバランスを取るためと、強調で「私を」を入れています。
前回触れておられませんでしたが、省略は技術として必要ですが、あえて省略しない事で今度は「強調」の意味が生じてきます。
次に「文末の変更」ですが、これは「です・ます」「である」のことではなく、完了形と進行形による語尾の使い分けが技術論としては主流かと思います。
進行形の場合、語尾は多様です。他方、完了形は「~した」とかしかなく、完了形を多用すると語尾が揃ってしまいます。
しかし文章の流れとして「完了形」で書く必要があるところもあるので、逆算して文章は組み立てて行く必要が生じます。
(例7)
>ふとした折、私は何気なく窓の外を見た。
>自宅の塀の上に、黒い影。
>私は怪しげな感じに恐怖を覚え、咄嗟にカーテンを閉めていた。
>ところが、カーテン越しに窓ガラスをノックする音が聞こえてくるではないか。
1行目はゆったりした雰囲気。なので文章は長くする。
2行目と3行目は緊迫感があるため、基本は省略を多用し、短い文章で書く。ただ3行目は完了形で「動作は終わった」という形に持ってくることで、一瞬の出来事みたいな感じを出してみました。
語尾は体言止めを除けば「見た」「いた」「ないか」と違います。
省略や語尾の変更などは大事な話ですので、また勝手に口を挟んでしまいました。