第18話 ぶち抜いた自家用車で走りだす♪
ジョニーを助ける為、車に乗ろうと地下の駐車場へ向かった俺 ”ビリー・アボット” しかしそこで俺はある問題に直面していた
「やべ、車の鍵忘れた。しばらく乗って無かったからなぁ…」
俺は”人並み以上の記憶力が売りでやって来たのに。流石に俺も歳か?”と考えたが気を取り直して強引に乗ることにした
「・・・・まあ良いか、自分の車だし」
「バリン!」
面倒くさいので、車のドアガラスをぶん殴り、カチ割った穴に腕を突っ込んで鍵を開け車の中に乗り
「よっこらしょ!」
「バキン!」
車の配線を引っ張り出して、無理矢理エンジンを起動させた
「バチバチッ」
「ブルルルゥン!」
「よし、行くか」
無事に車を走らせ、俺は現場に向かった
「報酬とは別に、武器弾薬や、この車も必要経費として請求しないとな」
他人に聞かれたら自分でカチ割った車の請求は理不尽だと思われそうだが、どうせ割れたドアガラスなんか気にならないぐらいボロボロになるだろう、構いはしないさ
「はぁ・・・。またトールに嫌み言われそうだ」
・
・
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GPSを頼りに進むと、それらしき牛を乗せたトラックが銃撃されながらも逃げ惑っているのが見えた
「居た!」
俺はアクセルを踏み込みスピードを上げ、予想進路に先回りして待ち構える
「ジョニー!」
こっちに向かって走ってくるジョニーに向かって、フラッシュライトで合図した。そしたらヤツは俺に気付いて手を振ってきたのだが
「あ…」
こちらに気を取られたせいかトラックは横転して、倒れた。荷台の牛は倒れきる前に器用に飛び降りて、のどかに歩いていく
「キイイイイイ!」
強くブレーキを踏んで俺はどうにか横転し迫ってくるトラックとぶつかる前に止まる事が出来た
「死んだのか?ジョニー・・・・」
俺はしばらく呆然とした後
「依頼人が死んじまったんなら仕方ないな。よし!帰ろ・・・・」
これでようやくあの悪友ともおさらばだと、気持ちを改めて帰ろうとした瞬間
「死んでぬあぁああいいよ! 僕ちゃん元気!」
死んだと思っていたジョニーが運転席から飛び出だしてきたので、方向転換しようとバックする手を止め、ジョニーに声をかけた
「…生きてたか、よかった」
「そんな冷たい目で人を見ながら言うセリフじゃないよね!? ビリーさあ!」
俺の態度に文句を垂れながらジョニーがライフルを担ぎながらこちらにたどたどしく歩いてきたので仕方なく乗せてやろうかと思ったのだが
「ちっ」
トラックの横からさっきまでコイツを襲っていたであろう連中の車が飛び出してきたのでショットガンで応戦した。回転式弾倉の7連発の銃身の短いセミオートで車内でも使い易いだろうと昔もらったアフリカ土産なのだが、なんか殴り難そうなキャシャな外見なのであまり使わないままクローゼットにしまっていた銃だ。幸いまだよく動いてくれた
「ダンダンダンダンダン!」
横を通り過ぎる車に片手でそのショットガンを向けて、自分の車がボロボロになるのも、飛び散るガラス片にも構わず連射すると、奴らの車は背後に止まった
「後ろを取られたか!」
「ダンダン!」
「バリイィン」
俺は直ぐにフロントガラスをぶち抜いて車から下りると、車を持ち上げてひっくり返し盾にした
「ふっッッうん!」
「ガシャン」
ひっくり返した車の影に隠れると、その動きに合わせて隣に座るジョニーが喚きだす
「あっぶないなあ!こっち撃たないでよ! それに車ひっくり返してどうするのさ!?」
「退路塞がれてるんだ!防弾でもねえ車に乗ってもたついてる隙に蜂巣されるだろ!!」
フロントガラスぶち抜くついでにもぎ取ったバックミラーを使って、連中の様子を見ると。奴らはこちらが応戦するのを察して、車からゾロゾロと下りて自分たちの乗っていた車の後ろに回り隠れ、その後直ぐに二つ銃声がしてその車が少し沈んだ。車を故意にパンクさせ足下を撃たれないようにする為だろう
「パン、パン!」
動きに無駄が無く、車が沈むのも若干早い事から。タイヤをパンクさせる際にゴム部分では無くホイールを撃ち抜き空気を抜いたと推測する。ゴムに穴を開けると空気が抜けてタイヤが潰れる際に穴も潰れて空気が抜けるのが遅くなるのを避ける為のテクニックだ。絶対にその手の専門の訓練を受けて来た連中である。そう考えている中に連中はサブマシンガンを発砲して来た
「タタン!」
「タタタタン!」
「タタタッ!」
「人数は4人…、動きがやけに良いな。元軍人…、いや、
俺はジョニーに怒鳴ったが、ヤツは車を貫通して来る弾に驚いて聞いちゃいなかった
「うわわ!この車すっごく弾抜けるよ!」
俺はショットガンの
「ああもう! ジタバタしてないで殺られる前に殺るぞ! 腹きめろ!」
この銃、弾込め面倒くさい・・・。俺この銃嫌いだわ
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