第6話 ヴァイオレット
俺 ”ビリー・アボット” は残り二人のチンピラ二人を仕留める為に廃ビルの階段を上がって行った
「この部屋か」
俺はバイクのエンジン音が聞こえる部屋の前に立ちドアを開けようとドアノブを捻ると・・・・
「ダダダダダダダダダダダァン!」
ドアは中に居る人物の銃撃で粉砕され消し飛んだ。銃声からして5.56mm弾を使う
「おっと」
部屋に籠った人間は入口に注意が集中しやすい。こうなる事をを読んで壁の裏に隠れていた俺は銃声に違和感を感じ地面に伏せる
「…・・・ダダダダダダダダァダァ!ダァ!ダダ!ダダダァン・・・…」
中の奴が仕留めた手ごたえがない事で俺が壁に隠れていると読んでか、横薙ぎにライトマシンガンを連射した
「まったく、どいつもこいつもぶっ壊す事しか考えねぇな!」
俺は入口の下から顔を出して45口径で応戦した
「タン!タン!」
中に居る女は目に染みる様な明るい紫色の髪の黒人だった。俺の放った銃弾は彼女が座ってる銃座に付いたシールドに防がれてしまう
「ブルルルルゥゥウン!」
銃座が俺に迫って来た
「まずい!」
俺は入口の端を掴んだ腕を勢いよく引き、入口の反対側まですべる様に移動した
「シュン!」
「バコン!」
紫女の乗ったバイクらしき物体が穴だらけになって脆くなった壁を突き破った。あのままだっら俺は轢かれていただろう
「また変なバイクをッ!」
バイクは横に銃座の付いたサイドカーになっていてる。一階に居た女のバイクといい、一体だれがこんな気色の悪いカスタムのバイクを作ったんだ?
「死にな!」
「ちいぃ!」
俺が銃の照準を合わせる前に女が機関銃をこちらに向けた
「ダダダダダダッ!」
「バキィ!」
俺は身を隠す為に脆くなった壁に飛び込んで突き破って部屋の中に入り銃撃を躱し
「ガタイのわりに身軽なッ!」
「喋ってる場合か!」
「カキンッ」
俺は銃座が動かなくなる位置まで回り込むように走り
「おりゃ」
俺はバイクに跳んで取りついた。このまま女を殴ろうとしたのだが
「あたしのバイクに触るんじゃないよ!」
「ギュルルルルルル!!」
バイクは急発進して、俺を振り落とそうと壁にぶつかりながら走り始めた
「ガッ、ゴン、ガギギ!」
「あ、この!」
「しぃ!」
女は走りながらスタンバトンを使い、俺の持っていた拳銃を突き飛ばした
「バチィン!」
「くっ!」
俺は武器以外を乗せる事を想定してないであろう足をかけ、どうにか振り落とされない様に踏ん張った
「きぃッ!」
「バチバチィ!」
女がスタンバトンを俺に振り回してきたのでキャッチした
「ガシッ」
「ぶるるるッ! っとぉ」
「え!? ちょっと!!」
掴み取ったスタンバトンは女の手を離れた事でスイッチが切られた。そのバトンを俺は高く上げると紫女は玩具を取られた子供の様に取り返そうと腕を伸ばし手来る
「返せ!」
「やぁ~だね」
女がスタンバトンに気を取れれている隙に、俺は銃座の機関銃をいじり弾帯を引っ張り出した
「カパッ、ジャラララ・・・…」
そして取り出した弾帯を女の首に巻き付け
「うぐ!?」
首の弾帯にスタンバトンで電気を流した
「バチバチバチ!」
「あががががが!?」
女がしばらく電気で苦しんだ後、首の弾帯が弾けた
「パンパンパパパン!」
「くっ!」
「ガン!」
バイクが何かにぶつかって、衝撃で俺と女は床に放り出された
「弾けてる女だ、全く・・・。ついでにお寝んねしてくれると助かるが」
痛みを我慢して身体を起こして女を見ると、彼女は首の近くで火薬が弾けた事で出血していたが致死量には至らない量だ
「今楽にしてやるっ!」
「プルルルルル」
女の頭を踏み砕こうとしたが電話が鳴り、俺は足を止めた。電話に出ると聞きなれた声が聞こえた
「非常通信? 何だよこんな時に・・・。はいもしもし?」
「ハリーすまん!今大丈夫か!?」
「ジャスパーか、今ちょうどひと段落して女の頭を潰すとこだよ」
俺は再び足をあげて蹴ろうとしたが、ジャスパーが声を荒げて騒ぎ始めた
「女ぁ!?待て待て!女は殺すな!」
「あ? どいう事・・・」
俺が電話に気を取られた隙に
「良くも私のバイクを!」
何者かに羽交い絞めにされてしまった
「うぐっ! お前はさっきの壁抜きフック女ぁ!やっぱ生きてたか!」
「アヴィーよ!くたばりなデカブツ!」
アヴィーと名乗る女は背中から俺の首に腕を回して必死に閉めようとているが、身長さの為にアヴィーは俺の背中にぶら下ってる状態になっている
「ガシッ!ガシッ!」
アヴィーは俺の膝裏を蹴って跪かせようともがき暴れた
「このっ!」
俺は首に巻き付いてる腕の肘部分を持っている携帯で殴りつけた
「ガキッ!」
ジャスパーが俺がいつも備品を壊すからとどこからか用意した防弾の携帯ケースに骨を砕かれたアヴィーはたまらず腕を放し地面を転がった
「あ!あがっ…くぅ!」
「ごほ!ごほぉ!! ちぃ」
首絞めから解放され咳込んでいると
「シャキン、チャキンッ」
紫女が立ち上がってバタフライナイフをいじっていた
「ふんっ!」
「バチィン!」
俺は不安定に持てっていたバタフライナイフを裏拳で払い飛ばした
「ッ!」
紫女はナイフを払われたと同時に俺の股を潜って後ろのアヴィーの元まで滑り込み
「ズルルルルル!」
アヴィーの首根っこを掴んで紫女は逃げて行ってしまった。俺は携帯に怒鳴り散らした
「待てこのッ・・・。ジャスパー女殺すなってどいう事だ!」
「ごめん」
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