第3話 騒音被害

 俺 ”ビリー・アボット” は、立ち退きの仕事の為チンピラを9人ほどぶちのめした後・・・・


「後8人・・・。残りの奴はどこだぁぁ!!!」


 雄叫びを上げて、残りの雑魚の反応を伺った。こちらに来れば好都合、逃げたら逃げたでそれは良し。半数は殺ったし、皆殺しまではしなくても良いんだからな。だがしかし


「・・・・反応が無い。声が届かない場所って言うと、どこだ?」


 俺はジャスパーからもらった資料にあった地図を思い浮かべながら見当をつけた


「地下かよ。やれやれ」


      「ギィィ・・・・」


 消火斧を拾い、俺は地下への向かった・・・


「パーティールームねえ」


 地下室の扉にスプレーで書いてある文字を読みながら俺は頭を抱え足を止めた。扉越しでも聞こえる音楽が聞こえ、開けた時の爆音が容易に想像できたからだ


「よほど俺を怒らせたいらしいな…、二日酔いでやる仕事じゃないぞ」


 俺は意を決して斧で一撃を加えてから扉を蹴破った


「ご近所の迷惑を考えて騒音対策かぁ? チンピラ風情が律儀に防音室なんぞ使ってんじゃねぇぞクソがあぁ!!!」


        「バキィ!ドン!」


「♪!♪!♬!♪!!♬!♪♪!♪!♬!♪!!♬!♪♪!♪!!」


 ドアを開けると同時に響く何だかよく分からない音楽に脳を揺さぶられながら俺は部屋の中へ入って行った


「くッ!?」


 音だけでも不愉快なのに、ブラックライトの薄暗い部屋に光るペイントが視覚を刺激し、煙草やドラックなどが濃縮された強烈臭いが嗅覚を刺激する


「そんなに刺激が足りないか? だったらもっと刺激を与えて五感を満たしてやる。触覚痛み味覚血の味だ」

 

 奥へ進むとチンピラ共が3人で机を囲みじゃれ合っている。その中の一人が仲間に煽られて酒瓶を手にし一気飲みしようとしていたので手伝ってやることにした


「さあ、見てろよ! マジで飲み干してやんからな! くッ」


「手伝ってやろうか?」


「ん? ぐが!?!?」


 俺は手に持っていた消火斧をチンピラ共が囲んでいる机に立てかけ、ラッパ飲みしてる奴の後頭部を押さえて、もう片方の手で瓶の底を思い切り叩いて口の中に押し込んでやった。


「ガキン!」


 歯が折れる感触と共に瓶にヒビが入りチンピラは悶絶し、暴れそうになったので止めを刺そうと机に叩きつけた


「バリン!」


 チンピラの口に入った瓶が割れて、酒と血が混じった液体が机の上に広がる。そのチンピラはそのまま崩れ落ちる様に倒れる


「7・・・おっと」


 俺は叩きつけた衝撃で倒れそうになった消火斧をキャッチして


「何だテメ!」


 酒を飲んでいたせいか反応が遅れていたチンピラの中の一人に俺は斧を振り下ろした


「6ぅ!」

 「バキン!」


 しかしこの部屋のせいで距離感が狂い、斧の頭部ではなく柄の部分が当たってしまい。チンピラは倒せたが衝撃で斧の柄が折れて刃の付いた頭部分がもげてポロッと落ちてしまう


「カラン…」


「あらら・・・石頭め」


「動くんじゃッ!」


 明らかに酔っていて反応の遅れた奴が俺に自動拳銃オートマチックピストルを突き付けて来たので思うようにさせてやる事にした


「グッ!」

 

「うごつ!?なにしやッる!!」


 俺はそいつの銃も持った手を左手で掴んで、ヤツの持った銃口の先を額に押し付けてやる


「カチンッ」

  「へぇ?!」


 不発になった自動拳銃に混乱している酔っ払いの顎に右ストレートを決めてノックダウンさせた


「バコン!」

 「ばぶゥがぁ!」


「5人、こいつは生かしとくか・・・ハグゥ!」


 ノックダウンしたヤツの銃を噛んで手から引きはがし、右手で自前の発射準備よしで安全装置を掛けたコック・アンド・ロック45口径拳銃を抜いてセーフティを解除し


「タン!タン!タン!タン!」


 45口径でうるさいスピーカーを打ち抜いた


「シャキン!」


 そして咥えて奪った銃を左手に持ち直しながらスライドを噛んで操作し、不発になった弾を捨てる

 

「カラン・・・」


 床を転がる弾の音が聞こえた頃に、周りの奴がやっと反応した


「何だ?」


「おい、誰が入れたんだよ? あのデカブツ!」


「っておい! 潰れてんぞあの三人!」


「タン!タン!タン!」

     「タン!タン!」

 

 三人を二挺の拳銃で急所を外しいて撃ち地面に転がして


「トロくさい反応してんじゃねぇぞ。あと2人どこですかぁ~?」


「ガリッ」


「あ、クソ!しくじった!」


 弾切れになった45口径を弾倉マガジンを交換しようとしたら、引っかかってうまく取れ出せなかった。きっと上で雷管を叩いた時にグリップが歪んでしまったのだろう


「痛でぇ!このクソ!」


 撃ったにも関わらず起き上がろうとしたチンピラの頭に、地面に転がった斧の頭を蹴飛ばして黙らせた


「寝てろ!」


「コン!」


「~~~ッ!」


 俺は左手の銃を倒れてる3人に向けて言い放った


「おい、死んだふりしてるソコの2人」


「ば、ばれてる!?」

   「なんでわかった!?」

 

 顔をこっちに向けた2人の質問に答えてやった


「急所撃ってないからな」


「「なるほど」」


 なんとも気が抜ける返事で不安だが。彼らに命令をして逃がしてやることにした


「この、頭割られて悶絶してる奴を連れて出て行け」


「「いいんすか!?」」


「ただし、ここには近づくなと宣伝してこい。誰かまた住み着くようならこうなるってな、死んだ奴らの死体をよく見ておけ!」


「「うぃっす!」」


「双子かテメェらは!! 鬱陶しい事やってないでさっさと行け!」


「双子じゃありやせん!」

       「腹違いの三つ子っす!」


 こいつらと話してると、やっぱ殺そうかと思えて来た


「訳わからん事言ってると2人のどちらか殺すぞ・・・」


「「すいやせんでした!」」

       「~~~ッ!揺らすな兄弟!傷が開く!」


 自称腹違い三つ子野郎達が帰ろうとすると


「待て!何テメエらだけで助かろうとしてんだ!」


 物陰から別のチンピラが出てきて3人を撃とうとした


「タン!」


 ヤツが3人を撃つ前に俺がヤツを撃った


「うぐぅ…チキショウ!」


「ガガッ、ガキン、ガチャン!」


 俺はヤツに近づきながら45口径の弾倉を歯で無理矢理外し、懐から代えの弾倉を取り出して銃に突っ込んだが引っ掛かって途中までしか入らなかった


「そうだよなぁ~、皆殺しにされそうだってのに、自分だけ助かろうとするヤツが出てきたら撃とうとするよ…なあ!」


「ガン!」


 そして ”もうダメだな、どうせ壊れちまってるんだし鈍器として使おう” と考えヤツの頭に45口径で殴りつけたら衝撃で弾倉がピタリとはまった


「カチャ」


「お、これで弾倉一つ分ワンマガジンは撃てるか? これで後1人…か」


「~~!ン~~~!!」


 今殴り殺したヤツが出て来た物陰の奥にさらに部屋があり、そこから人の気配がした


「これで仕上げか・・・なッ!」


 俺はその部屋の扉を蹴飛ばした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る