第10話 個性的な職場で日が暮れる

 ココは某役所C課。今日も元気にお仕事です。うちには個性的な人が多いですが、9話目に出たタケヤマさん(仮名)の話を。

 前提としては、タケヤマさんは学生結婚をして、学生ながら妻子を養ってた方です。


ワタシ「学生時代は大変だったんじゃないですか? えっと、赤ちゃんいた訳だし、学生だからベビーシッター雇うお金は無いだろうし、二人とも外せない講義が被った時はどうしてたんすか?」


タケヤマさん「当時のアパートの大家さんがいい人達で預かってくれました」


 おお、人情溢れる世界だ(  ̄▽ ̄)


ワタシ「えーと、親に報告した時はやはり修羅場ったのですか?」


タケヤマさん「いやあ、産まれてしばらく報告しなかったんです」


ワ「はい? 出産を?」


タケヤマさん「いえ、結婚そのものを」


ワ「ええっ(゚Д゚;)!」


タケヤマさん「実家は関西だから距離あったし、親も来なかったから」


ワ「じゃ、どういうシチュでご結婚報告をしたので(;・∀・)?」


タケヤマさん「電話でバレました」


ワ「ああ、泣き声するから」


タケヤマさん「いえ、泣き声は聞かせないようにしてたんですが、別の方向でバレました」


ん(´・ω・`)?


タケヤマさん「親に突っ込まれたんです。『お前、誰かと暮らしてるだろ?』って。で、結婚と子供のことを言ったら『やっぱりな~』と笑われまして」


ワ「はい(;・∀・)??」


タケヤマさん「『以前はギター始め、何かしかの音楽が鳴っていたのに、ある時期から静かになった。』と言われまして。自分、当時はバンドやってたから、あんなに音楽好きなのが静かになるのはおかしいと感づいたみたいです」


ワ「は、はあ(;・∀・)」


親子揃って変わってる、とは言わない方がいいな。


ワ「でも、奥さんの親には? 普通なら『うちの娘をよくもぉ!』って鉄拳飛びませんでした?」


タケヤマさん「いえ、逆に感謝されました」


(  ̄Д ̄)へ?


タケヤマさん「『うちの娘は一生嫁に行かないだろう』と覚悟してたらしくて」


って、まだ大学生の時点で諦める親って一体(;・∀・)


タケヤマさん「だから、かみさんは卒業して専業主婦になったから、社会を知らないんですよね」


え、えーと、ツッコミどころはそこじゃない。


タケヤマさん「仕事中なのにかみさんから『××どこ?』とメール来て。返事するわけにいかないから放置してたら、鬼のようにメール着信が来て。で、携帯みたらメール十通近くあって。とりあえず最新のメール開けたら『聞いてんだよ』と一言だけ。怖くなって仕事を抜け出して返事しました」


いや、そこはガツンと言わないと(;´д`)


 ……ココは某役所C課。うちの職場はこのタケヤマさんほどではないけど、なぜか恐妻家が多いです。皆さんMなんでしょうか(;・∀・)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る