4#カモシカ、風船を探す
カモシカのマウシイは不注意でつい離してしまった赤い木の実・・・いや、風船を探した。
しかし辺りは吹雪が激しく、まともに歩けなかった。
「あの大きな木の実はどこいっちゃったんだろ・・・怒って逃げ出したのかなあ。」
マウシイは涙目で空を見つめた。一面の灰色と白すぎる豪雪のみ見えるだけだ。
空ばかり見ていたので脚元に気が付かなかった。カモシカのマウシイは岩につまずいて崖から墜落した。
幸い、積もった雪がクッションになり、体はすり傷だけで済んだ。
でもカモシカのマウシイの心は風船をなくしたことと、崖に落ちたことでもう
ボロボロだった。
マウシイは大声で泣いた。孤独すぎて大声で泣いた。泣き疲れてそこで寝てしまった。
このままではこの寒さで凍死してしまうというのに・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます