第4話 通信教育

1ヵ月後、膨大な資料が送られてきた。

入社前に通信教育で事前勉強しなくちゃいけないなんて、聞いてない。

せっかく、講義もゼミも週一になったことだし、もう、残りの大学生活は遊んで暮らそうと思っていたのに、思惑が外れてしまうじゃないか。

大学の講義なら友人のノートを借りて試験対策するところだが、こんな会社独自の通信教育では、その手は使えない。

そうだ、飯でもおごって、後輩にやらせちゃえばいいんじゃね。

去年の講義の資料とトレードしてもいいし。

我ながら上手い手じゃん。


送られてきた他の資料にも目を通す。

一般職の制服の資料もあった。

女性のモデルだったが、注意書きに男子一般職はパンツスタイルと書いてあった。

パンツスタイルってズボンのことだよな。

まあ、さすがにそうだよな。

いくらなんでも男にスカートを履かせるわけないもんな。

僕はご機嫌で飲んだくれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る