第106話 ギャップ萌え

 突然ですが、本日2020年7月頭です。将棋の藤井聡太七段が今まさに『時の人』です。高校生にして名だたる先輩棋士をバッサバッサと薙ぎ払って行く様は圧巻です。

 所謂『流行りもの』には一切流されず、あのタピオカ人気の中でも最後までタピオカミルクティを口にしなかった如月でさえ、藤井くんの快進撃には目を見張っています。まあ、あれですね、もともと将棋が好きだったのもあるんでしょうけど。


 前回こんなふうに盛り上がったのはいつだっけな、と考えてみると、羽生さんが彗星の如く現れたときだったかなと記憶しています。

 羽生さんは見た目も理知的、スマートな物腰で、いかにも『頭良さそうです!』って雰囲気を漂わせていました。イケメンですしね。

 そのスマートイケメンがスルスルと勝ち進む様子は「うわあ、かっこいい」と、語彙力を失うほど魅力的でした。


 さて、一方の藤井くんです。まず、可愛い(そこか)。

 まだ高校生なんでね、可愛いです。しかもとても謙虚でいい子です。

 もちろん羽生さんだって若い頃はありましたが、彼は可愛いというよりカッコいい感じでした。イケメン許すまじ。

 対して藤井君は、ぽや~んとした雰囲気と虫も殺せないような優し気な顔立ち、眉毛も目尻も下がり気味で、全体的に柔らかい雰囲気をまとっています。

 その彼が、一旦指し始めると別人のように顔つきが変わる。相手がどんな大物だろうと臆することなく切れ味の良い刃物のように鋭く切り込んでいく。いやぁ、かっこいいです。


 はっ! これってギャップ萌え!

 何これ使える!


 そこへきて、藤井くんが「実はキノコが食べられない」と聞いて更にWギャップ萌え!!

 キリッと和服でプリン食べるとか、何それ、何なのそれ、あざといくらい可愛いじゃん!


 なるほど、ギャップ萌えはこんなふうに書けばいいんですね、なるほど。

 そこに羽生さんのようなスマートチートイケメンが普段絶対やらないような関西系の「なんでやねん!」なんてツッコミをし、ひふみんのような懐の広い穏やかな大先輩が「諦めたらそこで投了ですよ?」とか言って(どっかで聞いたことあるな)、とどめに佐藤さんのようなエンターティナーが「穴熊があったら入りたい」とかぶっ放せばいいわけですね!


 って、わかってたら書けよ、如月。



 ……またシロートがセルフツッコミをしてしまったようだな……。

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