第66話 作中作
作中作ってあるじゃないですか。あれ、書くの好きなんですよ、私。作中に出てくる映画とか漫画とか小説とかね、そういうの書いちゃう。
第60話で『同時進行で続編を書く』っていう無茶をしていることを暴露しましたが、それとはまた別なんですね。続編じゃなくて、あくまでも作中作。
作家さんの話とか漫画家さんの話なんかだと、彼らの書いてる話というのが存在するわけですよ。それを別作品として書きたくなっちゃうんです。
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例えば『P-WORLD』なんですけど、この中で『Dragon Palace』という映画を製作するというのが出てくるんですね。そのキャストにキャラの一人が選ばれるという流れ。
さて、実際その『Dragon Palace』を書く段階になって、『P-WORLD』で出てきたキャラのイメージを引き継いで書かなきゃならない。ここで困るわけですね。
確かこいつは身の丈2メートルの大男。しかもオネエ言葉。しかも歌舞伎メイク。その上コスプレイヤー。
百歩譲ってコスプレイヤーは関係ないとしても、歌舞伎メイクとオネエ言葉をコイツが封印できるとは思えない。なにしろこれは彼のステータスなのだから!
で、どうするかと言えば、『Dragon Palace』にもそういうキャラを作るしかないわけですよ。
いやいやいや、これ、王道ファンタジーだよ。これアリかよ……。
つーかこんなキャラ作ったの誰だよ!
一方、『風、薫る。風、巡る。』は漫画家の話。ここでカオルという漫画家が描いているという設定の『よんよんまる』という作品。
カオルの台詞に「これはキスシーンすらないプラトニックBLだ」というのがあるので、そういう作品にしなきゃならない。
お互いに友達以上の(ちょっと性的な)感情を持っていて、それでいて性的な絡みは一切ない。しかもどっぷり心は繋がってる。……誰だよこんな設定作ったの!
『I my me mine』はアマチュア作家の話で、主人公のデビュー作が『ヨメたぬき』というラブコメという設定。
これもそのハチャメチャな設定に、プロット段階から頭を抱える羽目に。だって、新婚さんのヨメが人間に化けたたぬきだなんて、どこの昔話よ?
でもね、自分のイメージの中のヨメたぬきって凄く可愛いの。だからどうしても書きたいの。うあー、もうちょっと真面目に考えておけばよかった。
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思い付きでテキトーに作った設定をそのまんま書いてしまうと、作中作を書こうという段階になってパニクること間違いなし。
みなさんも作中作を書く予定があったら、本編の段階でよーく練ってね!
……本日もまた期待を裏切らないシロート発言をしてしまったようだな。
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