第36話 続編の恐ろしさ
前にも書きましたが(20話)、ワタクシ如月は自分のキャラに飽きてしまって続編が書けません。まあ、書けない理由はそれだけじゃないんです。
ぶっちゃけ怖いのです。
はっきり言ってしまうと、続編を書くのが最も怖いのは、書籍化した作品ですね。『いちいち癇に障るんですけどっ!』これ一番怖い。
いえね、元々これがこんなに読まれるとは思ってなかったんですよ。プロットは無い、設定も無い、書き始めてから主人公の名前考える、思い付きもいいとこ……こんなの読まれるわけねーじゃん? っておい、読まれてるよ! 拾われたよ!
こうなっちゃうと、テキトーに書き始めたものであっても『代表作』になってしまうわけです。当然ですがファンレターには続編の要求があります。
友人のお嬢さん、凄いです。小学生なのに直接電話かけてきて続編要求してきました。友人だからこそ、電話番号知ってるからこそできる強硬手段です。そのお嬢さんとは初めてお話したんですが、凄いですね、あの勇気。
「あのっ、今すごい緊張してて、何話したらいいのかわかんないんですけど、あのっ、本、読みました、あのっ、すっごい面白かったです。続き読みたいです。この後二人がどうなるのか知りたいです、あのっ、絶対書いてください、絶対読みます!」
メチャメチャ緊張してるのが伝わってくるんですよ。いやいや、そんな緊張するほどの相手じゃないって。
「彼氏いるのー?」「部活は決めた?」「勉強頑張ってねー」なんてお話ししてから友人に代わったら、「いやー、あの子、今うしろでぴょんぴょん飛び跳ねてる、横できゃーきゃー騒いでる。今日眠れないな、あれ」って。
如月のイメージ、素敵な作家さんで決定です。一生会わないでおこうと心に誓いました。思春期の女の子の持つ『とても素敵な作家さん』のイメージがガラガラと音を立てて崩壊したら可哀想ですからね(わかったか相馬、私の写真とか見せんじゃねえぞ)。
で、話を戻します。ガラガラと音を立てて崩壊するのは、素敵な作家さんイメージだけじゃないですね。
続編が面白くないと、本編もがっかりなことになるのです。
前にも書きました、第1回カクヨムコン特別賞の『某女装男子進化系小説』、続編どころか、続々、続×4まで書いてらっしゃる。それでいて中弛みしない。
すげえ! マジすげえ!
私がやったらダルダルになるのが目に見えてるんですよ。とても真似できない。
折角本編で読者の皆さんを騙しに騙して築き上げた世界が崩壊するわけですよ。
恐ろしいですねぇ……。
いやもう、素人は続編なんて手が出せませんです。怖くて。
いつか自信を持って続編が書けるようになればいいなと思います。それまでは修行ですね……。
……本日もまたシロート発言をしてしまったようだな。
*追記*
ご本人からお知らせがありました。
「続×4」は「続々々」にタイトル変更なさったそうです。
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