第34話 小説書きの専門用語(3)
さて、ゲラ(キツツキではない)が戻って来て……ん? 何やら紙が何枚かついてる。何かの解説のようで、なんだかよくわからん。なんだかなー? とパラパラ見ていると、可愛いパンダちゃんのダイカットメモに担当さんの麗しい字で愛のメッセージ(個人的主観)が添えられているではありませんか。
どうやらその紙は校正記号の一覧表だったようなのです。
えええええっ!? この記号を解読しながら改稿せよと?
如月、一瞬にして闇に滅してしまいました。
地図記号なら官公庁から森林管理者まで何でも一目でわかるし、天気記号も
なんかね、でっかいS字みたいなマークとかね凸の変形みたいなのとかね、これ、文章で表現するの難しいですね。
更には「イキ」とか「トル」とか「トルアキ」なんてのもあったりして大混乱です。「ママ」はあるけど「パパ」は無い(そんな事は聞いてない)。
「オンビキ」なんて初めて聞いたよ、「伸ばし棒」って呼んでましたからね。「ビター」なんかのこの最後の伸ばしの棒というか線というか「ー」ですね。
うわぁ、これ全部覚えんのかよ、無理だってこれ……。
ってゆーか。これ、みんな知ってるの? 私だけ知らないの? むしろそっちが気になるんだけど?
ところが見てみると案外三つくらいしか使われていない。殆ど漢字の開き指定で、それ以外は然程チェックが入っていなかったのです。
最初の打ち合わせの時にしつこいくらい聞いていたのが良かったのかもしれません。
実はそれまでの如月は「……」を「・・・」と書いていました。書き方に標準があることを知らなかったんですね。
「これは中黒と言いまして、普通は三点リーダを二つセットで使うんです。クエスチョンマークやエクスクラメーションマークの後は一マス空けるようにします。あと、漢字を平仮名にするときは『開く』ひらがなを漢字にするときは『閉じる』と言います」
待て待て待て、ナカグロ? サンテンリーダ? エクスクラメーションマークって、ビックリマークのことだよね?
なるほど、知っていると知らないとでは大違いです。書籍用改稿に取り掛かる前に聞いておいて実に良かった!
さて、やっとゲラ修正に取り掛かるぞ。……ということで、小説書きの専門用語(4)へ続きます!
……またシロート発言をしてしまったようだな。を言いそびれたようだな。
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