第31話 ラノベって何?(2)
皆さんこんにちは。『ラノベ』を出版したくせに、未だ『ラノベ』の何たるかがよくわからない如月でございます。
いきなりですが、ラノベ、説明できる? 私はできません(きっぱり)。
ライトノベルだからラノベ。ライトなノベルなんでしょ。軽い文芸?
いえね、友人に聞いたら「読みやすいヤツだよ」って言うからね、ちょうどそのとき読んでた東野圭吾先生の『ガリレオ』シリーズが読みやすかったんで「ガリレオみたいなヤツか」って聞いたら、いきなりアホ呼ばわりされたんですよ。「読みやすいヤツ」って言ったじゃん!
同じ人にもう一つ訊いたんですよ。東川篤哉先生の『謎解きはディナーのあとで』もちょうど同じころに読んでいたミステリーだったので「お嬢様はアホでいらっしゃいますか、ってヤツは?」と。
なんて言ったと思います?
「『ディナー』はラノベで『ガリレオ』はミステリー」ときっぱり。
いやいやいや、どっちもミステリーだよ。あんたどこでそれ線引いたんだよ?
これ、面白いんですね。「ラノベって何?」って聞くと、みんな違う言葉が返ってくる。
「異世界行っちゃうやつがラノベ」
「冴えない男子高校生が美少女に囲まれるのがラノベ」
「俺TUEEEEEのがラノベ」
「とりあえず増殖するヤツはみんなラノベ」
「ゾンビが出てきたらラノベ」
「クトゥルフ出てきたらラノベ」
「軽~いノリで読めるヤツがラノベ」
……いや、それ違うと思うぞ。そういうのもあるけどさ。
私が書いたやつは異世界行かないし、高校生出てこないし、美少女一人もいないし、俺強くないし、誰も増殖しないし、死体は動かないし、イカの化け物出てこないし、軽~いノリでは読めるけどね。
(知らない方のために解説すると「おデブ女子が完璧イケメンとじれじれするコメディ」です)。
考えてみれば、赤川次郎先生の『三毛猫ホームズ』シリーズだってラノベっぽいですよね? 西村京太郎先生とは雰囲気違いますよね。両方ミステリーだけど。
これはもしかすると線引きできない領域なのかもしれません。否、線引きしてはいけない領域なのかもしれない。なんとなく「ラノベっぽいからラノベ」でいいのかも。
というか、そうしておいた方が幸せな気がしてきた。
皆さんはどこで線引きされているのでしょうか……。
余談ですが。
『謎解きはディナーの後で』と言おうとして『夕食はディナーの後で』と言ってしまいましてね。どんだけ食うんだよ。「お爺ちゃん、今ご飯食べたでしょ?」と言われる日も近そうです。
……また決定的なシロート発言をしてしまったようだな。
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