第32話 小説書きの専門用語(1)

 『ラノベって何?』を2回も書いちゃった如月ですが。

 

「ラノベを知らないラノベ書き、如月芳美ここに見参!」

「俺に常識は通用しない!」

……なんてカッコつけていられないのね。自慢にならんし。寧ろ恥だし。

 でも専門用語わかんないのよ。第8話を思い出していただきたいのですよ、ずーっと絵本しか読んでなかったのよ、如月は。

 ラノベもよく知らんまま『拾い上げ』という謎の手法によって書籍化が実現したんだからさ、大体その『拾い上げ』っての何よ? 初めて聞いたよ。


 非常にお恥ずかしい話ですが、ホントなんにも知らない如月は、もう何年も執筆しているような人たちにいろいろ教えて貰いました。知らんことを知ってるふりはできませんからね、聞きましたよ、マジで。

 皆さんとても親切で、ズブのシロートに手取り足取り尻とり、教えてくれました→たぬき→きつね→ねずみ→みみずく→くじら→らいおん(誰が尻とりをしろと)。

 拾い上げってのは、公募などに出さずに拾われる(スカウト?)みたいなヤツのことらしいですね。「らしい」とか言ってるし。定義が明確にわかってません。大丈夫かおい。


『拾い上げ』だけじゃないんですよ、「SSペーパーって何?」とかね。Mなら普通なのかな? LLならきっと結構大きいのね。Sは小さいの。でもSSって? すっごい小さいペーパー? 付箋サイズ?

 って、ちゃうやん! サイズの話じゃないし! ショートストーリーですと? そんなもん知らんがな。どんなヤツですか?


 その後……

「ショコーは○○日までに上げてくださいね」

「コーエツ入れたら中三日で改稿して送り返してください」

「ゲラ送りました」

と如月にとって呪文でしかない意味不明な宇宙語をいちいち担当さんに確認し、ちょっとずつ覚えて行ったわけです。

 それまで「ゲラ」って言ったら、私の中では「アカゲラ」「アオゲラ」ってね、キツツキの仲間だし。鳥だし。そう言えばうちの庭にコゲラが来てたことがあったな。実に可愛かったんだけど、コンクリートをつつくのはやめようよ、クチバシ折れるよ? 


 つーかね、「コーエツ」って何よ。知らんし。ちょうど運良く(?)TVドラマで『校閲ガール』という番組が始まりましてね、おお、まさにこれだよ! 如月とシンクロしてるよ!

 これ見てましたけどね、心臓に悪いんです。黙って見ていられないんです。ボッチの部屋に私の叫び声が響くわけですよ。

「ああー! ゲラ投げないで! 優しく扱って! 取り合いしないで! そんなとこに無造作に置かないでー!」

「すいません、ごめんなさい、お手数おかけします」

「そーですよね、わかります、仰る通りです」

 ……誰に言ってんだよ如月?


 まだまだ如月の無知暴露は続きます。乞うご期待。



 ……またものの見事にシロート発言をしてしまったようだな。



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