水面に小石を落として、波紋を見る

荒廃していた

何もかも

そこには人もいなくて

いたとしても生気がない

すべてが静かだった

争っているのだという

同じ生き物と

争っている人たちは

闘志の炎で身を焦がしかけていた

何故、戦うのか?

あるとき、ボロボロの服を着た少女が現れてそういった

何故だろう?

きっかけは、もうどうでもいい

一部の人間が決めたことだ、関係ないといった

戦わなければいけないのだ

少女はいった

理由が分からないならば、戦う必要など本当はないのではないか?

手に持って居る武器は捨てるべきではないのか?

思考を取り戻すの

私たちは流されるべきではなかった

そういった

まるで、水面に石を落としたみたいだった

石は沈んでいく、でも波紋はいつまでも水面に残り続けるのだと思った

あの少女が今でも見える

荒廃の殻を破った活気に満ち溢れたあの町で

あの時のように気高く、勇敢な姿で笑っているのだろう

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