完全な人々
不老不死を手に入れた人たちは皆、若々しかった
まるで育て始めた花のように
君は、かけがえのない存在
老いを知らず、子供のように無邪気
反面、君はどこか大人びた雰囲気を持って居た
矛盾が美しいと感じたのは初めてだった
私が死なないとでも思った?
君は笑っていた
他の人たちは永遠を生きるみたいだけれど、私は永遠を生きないと思う
私たちはまるで、砂遊びをする子供なの
バケツを砂に入れて、それを捨てるの繰り返し
私たちは完璧であるように強要された
だから、逆らってみようと思うの
失敗を許さない人間が私たちを作った
失敗が君たちを作るんだとか言う
あれは嘘、肝に銘じておいて
大嘘つきだから
なんだかんだ言って、大嘘つきが私たちを苦しめるのよ
でもね、大嘘つきたちも可愛そうなのよ
彼らもは失敗を許さなかった人たちが作り上げたの
大嘘つきも失敗を許さない人間の犠牲になったのよ
私はね、もうやめるのよ
完璧を
失敗を許すことをしなくなった人たちに反撃の狼煙をあげるの
僕は、君と約束した
もしも君が、不老不死をやめて
棺桶で眠る日が来たら
僕は君に何か花を送ろう
何の花がいいかはついぞ、聞けなかった
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