第2話 ずたぼろめんたる


急に彼に別れを切り出された私は、どうしたらいいのか分からなかった。

確かに喧嘩もしたし、意見の違いも、価値観の違いもあった。


でも、それでも。大好きだって思ってたから、きっと上手くやっていけるって、信じてた。


彼は私の知らない間に色々なものをため込んでいた。


「幸せにしたいなって思うんだ。」


彼はよく私にそう言っていた。

私は

「君がいれば幸せなんだよ。」

って言っていたけれど、彼にはその意味が伝わっていなかったのかもしれない。


喧嘩をして、周囲にも心配されたことだっていっぱいある。

周りをすごく気にする彼だから、余計プレッシャーも感じていたのかな。


彼を疲れさせちゃったんだな。


そう思うから、私は自分を責めた。


彼以上に好きになれる人なんて、そう簡単に現れないって。なんでそんなに大事な人を失うようなことをしてしまったんだろう。



どうしてもっと、気づいてあげられなかったんだろう。



そんな考えばかりが浮かんだ。

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