倒してイイノ?5話 調理と研究者
調理と研究者
船はとても豪華で、神奈ちゃんいわく、
「……昔の大戦に使われていた船だ。全員分の部屋もある」
とのことだった。私は自分の部屋を確認し調理場に行くと、
「アイスクリーム機だぁ」
アイスを作れるものを発見。その隣で代美ちゃんが、
「今日は、カレーだよ~」
とカレーを作る準備をしていた。とてもいい香りがしていて、もう少しで完成のようだ。
「珠樹ちゃん、人参の皮剥いて~」
「うん、サラダだね」
と包丁を取り出して、人参をまな板の上に置き、両手で包丁を持ち、野菜を切った。
「左遷だよ~、レタス洗って~」
「そんなー!」
どれで洗えばいいんだろう、この漂白剤ってのかな? それを手に取った瞬間、
「クビだよ~座ってて~」
「ええー!」
神奈ちゃんの隣の椅子に座りました。
「……ピーラーを使った方が人参の皮を剥くのは楽だ。また、食品を洗うのに洗剤や漂白剤は使わない」
「へ? そうなの?」
「……料理したことないか? 私は機械にプログラミングする際に全部研究した。ここも全自動調理機能も備わっている」
「実は……。っで、神奈ちゃんは何してるの?」
神奈ちゃんは先ほどから、キーボードでpcに何かを入力しているようだった。
「……プログラミング、この前皆に書いてもらった、戦闘能力を入力して、仮想戦闘空間をpc内に作り、空闘などと同じシステムでアクセス、戦えるようにしようとしているのだが、何人かの能力が大変だな……」
「誰の能力?」
「まず、プリマ、魂の吸収は難しい。魂の概念をどうとるかとか、魂の魔力化などが特に……次点で、代美の物質魂の具現化、これもなかなか大変、あと大変なのが、珠樹の体外と体内の線引き、体内で発動するが、体外まで作用する魔法などは興味深い」
「なるほどー。確か、私の魔法だと、重力操作は自分の重さを軽くして、空を飛んだりしてるけど、これは体外に作用してるの?」
「……なるほど、それなら、体外に作用していると言える。何故なら、自分に作用する重力を軽くしているから、この星からの重力も、軽くしているともとれるからな。でもって、体重というのは、力につながる。軽い人に殴られても、あまり痛くない、体重が重い方が痛いように、外に出る、力も変わってくる。面白い。だがそれならなぜ刀は持てる?」
「へ? 刀? あれ軽いもん。けど筋力強化はかけてるけど、逆に、袖に入れている、サモンエッグ用の道具の方が重いかな? スタンガンとか、ライターとか、団扇とか、木の棒とか」
「……なるほど……。面白いその刀、見せてくれ」
「う、うんいいよ。じゃあ暗い部屋に行かないと」
「……何故だ?」
「えっとね、あれは、闇のサモンエッグから出しているから、闇のサモンエッグから何か出すには、暗い所じゃないと……」
「……わかった。今すぐ行こう、サモンエッグも見てみたい」
と私達は、席を立ち暗い部屋に向かった。
「……ここがいいと思う」
部屋に着くと、私は闇のサモンエッグを取り出し、召喚する。
「これでいい?」
と刀とサモンエッグを渡す。すると、
「……成程、これは皐文が持っている妖刀と同じ人が作ったようだ。同じ呪いがかかっているな。名は加属。こちらは副効果として、サモンエッグをはめるとその属性になる。それに、この刀に属性攻撃をかけると、その属性のサモンエッグが生まれる。皐文のは魔力吸収を止めるものだが……。そして、重量も感じないようになっている」
「へ? そんな凄い物なの?」
「……一級品だ。それにしてもサモンエッグ、魔力を込めると、もっとすごい者が出てきそうだな」
「もっと凄い者?」
「……例えば、幻獣、例えば、神話級の人間とかな」
「じゃあ、私が持っていても……」
「……いや、必要とするなら珠樹が持っているべきだ。珍しい物だが、無くなる物でもない。自動帰還の魔法もかかっているからな」
「ありがとうね」
「……こちらこそ、面白いものを見せてもらった。だが、あのプログラムンの完成に一歩遠のいた。あと、もう少しその刀見せてくれ。すぐ返すから」
「うん、いいよ」
私達は食堂に帰り、食堂では食事の用意ができていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます