姉妹でイイノ?17話 vsエスキ

vsエスキ


 甲板に上がると、そこには、

「待っていたわよ。珠樹、それに初めまして、白い子」

とエスキさんはにやりとした顔でこちらを見た。

「詩織ちゃん、私がこの人を引き受けるよ。だから早く上に向かって」

すると詩織ちゃんは、

「……わかりました。それはそうと、あの子は誰でしょうか?」

と彼女の指をさしている方向を見た。そこには見たことのある少女が倒れていた。え~っと確かあの子は……、

「小部屋ちゃん? かな? なんでこんな所に……」

「え、お嬢さんですかい!?」

階段を上ってきた島津さんがその場所を見るすると、

「お嬢!」

島津さんが駆け寄り、抱える。

「その子は、さっき面白いものを見せてくれたから、見逃してあげるわよ」

「……それはありがたい。俺はこのまま地上に逃げるがいいか?」

島津さんが言う。それとともに甲板の端に向かって走り出した。さっきの影は多分小部屋ちゃんかな?

「いいわよ、あんたも逃がしてあげる。だけど、そこの珠樹と、白い子はダメだわ!」

そうエスキさんが言うとナイフを二本投げた。一本は私に、もう一本は詩織ちゃんに向かい、私たちはすぐに回避行動をとる。私はそのまま金のサモンエッグを2つ取り出し、一個を自分の前に構え、もう一個を詩織ちゃんの前に投げた。私の持っていたのは金づちに、詩織ちゃんの前に投げたのは鉄の羊になった。詩織ちゃんは一度も振り返ることもなく艦橋に向かった。それを見送ると、私はエスキさんに、

「……あなたのお姉さんはあなたを助けてほしいって私に言ってきたんだ。だから、こんなことはやめて話し合おうよ!」

すると、エスキさんはナイフを投擲し、私はハンマーでそれをはじく、それを合図に二人は行動を開始、私は左側に飛んで、それに続くようにエスキさんもこちらに向かって来た。そして、そのままこちらにナイフを投擲を開始、私は上空に逃げ、風のサモンエッグを投げ風鳥を召喚、鳥たちは敵に向かって飛んで行ったがそこに向かってナイフが投擲、そのままかき消された。ナイフはそのままこちらに向かってきて、私はまた、金のサモンエッグをぶつけようとしたが、サモンエッグをよけて、私の前に迫って来た。ハンマーで叩き落とすも、また動き出し、こちらに向かってくる、さらにエスキさんはまた、ナイフを投げてきていて私はこの場では回避不能と考え、後ろに下がり、ナイフをハンマーで落とした。そこに金のサモンエッグを投げ、すべてを鉄の羊に変えた。

「君はあの少女の見せた幻影を信じるんだ? あたしは信じないわよ! お姉ちゃんは友人に裏切られ、学校に裏切られ、世界に裏切られたんだ。だから復讐は賛成してくれるはずだ!」

「でも、お姉さんは誰も恨んでないよ。って言ってたよ。だからこんなことはやめて……」

「それが本当だとしても、あたしは世界を許さない。だからあの世界に復讐するために、この世界の人たちには犠牲になってもらう。なに、どうせ偽物の心を持つ人間なんてみんな消えればいいのだから変わりないわよ」

二人は攻撃の手を休めることなく、言い争う。私はサラマンダーや、雷犬をサモンエッグから出しながら、エスキはナイフを投げながら二人とも回避しながら。

「どうしてもっていうのならあたしを止めてみなさい! 殺して止めればいいわよ!」

とエスキさんは叫ぶ。しかし私は、

「私はあなたと、エスキさんと友達になりたいんだ。戦いに来たんじゃない、説得に来たんだ!」

 そうこうしている内に、周りは暗くなり、夜になった。そこで私は闇のサモンエッグを取り出し、掲げ、刀を召喚。

「やる気満々じゃないか! さあ、あたしを止めてみせてよ!」

そうエスキさんが言うと、ナイフを投げずに構え接近戦になり、つばぜり合いが始まる。

「それでも私は、エスキさんを諦めないよ! 絶対に助けて見せる!」

「助ける? じゃああの世界の人間どもを皆私に献上して! そうしたらあたしはあんたの友達にでもなってあげる。でもどうせできないでしょ!?」

「ちがうよ、エスキさんをお母さんから引き離すんだ。それにあなたが自分のしでかした事わかってないでしょ!」

「あたしは偽物共の魔力を吸い取っただけよ。それのどこが悪いのかな? ねえ!」

「分かってないの? エスキさんは恨んでいる何かと同じように、他の人の愛する人をこの世からいなくしてるんだよ!」

「そんな事無いよ、あたしが皆から吸収したら皆あの世で会えるじゃない」

「そんな悲しいこと言わないで!」

私は一旦刀をさげ今度は下の階から前もって召喚しておいた雷犬を飛ばす。そしてナイフを吹き飛ばした。

「馬鹿なの!? そんなことしたらあたしは周りのナイフを、あんたに向けて飛ばすわよ!」

彼女はナイフを吹き飛ばした勢いを利用して、後ろに飛び、手をこちらに向けておろした。それと同時に私の周りにあったナイフは空を舞いこちらに向けて飛んできた。

「これでどう?」

私はそう言って木を木のサモンエッグにさして盾を召喚、正面をそれで、ほかの方向の攻撃は、金のサモンエッグに鉄の塊を当て、羊を召喚、すべてを受け止めた。そして周りにあったナイフが無くなったため、雷犬とサラマンダー、風鳥はエスキに向かった。そこで私は制止命令を出し囲んだ状態で盾を放し近づいた。

「なんで世界を恨んだか教えて」

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