姉妹でイイノ?18話 天才と嫉妬

天才と嫉妬


 「……お姉ちゃんは、すごい天才だった。それとあたしたちの家は双子が生まれると、ある魔法を使えるようになって、生まれてくるんだよ。それはあたしたちも例外なく持っていた。それは十二才になると発動する。それにより成績や、先生からの期待も大きくなっていったんだ。しかしその時だった。その才能を恐れ、親友に殺されたんだ。世間では同じ人を好きになり、お姉ちゃんがその人に先に告白して、負けてしまうと思った親友の犯行だと言われていた。けど、あたしは信じられなかった。彼女はあたしの親友でもあり、お姉ちゃんには好きな人などいないってことを知っていたから、だから探った。そしてある日つかんだの。謎のメールだった。お姉ちゃんの才能を妬んだ、先生の差し金だと、そしてその人は親友の妹の医療費を見てやるからお姉ちゃんを殺せと言っていたことが。そのメールには音声データも入っていた。確かにその親友と先生の声だった。けど、どこに行っても、この情報はデタラメだと言われ、門前払いされた。けどある人に言われたんだ。実を言うと学校側から大量に政府にお金が払われていて口止めされていることを、あの世界は腐ってる。だからあたしはあの世界に復讐しなきゃいけないんだ」

「……でもほかの人を巻き込むのはおかしいよ。私の友達のお父さんとお母さんを返してよ! 友達はすごく泣いていたんだよ!」

「っ……!!」

私は倒れていて、少ししか入ってこなかった情報を、思い出していた。助け出してもらった後、小麦ちゃんはずっと泣いていた。すごく泣いていた。そんな事を思い出し、エスキのさん顔を見ると、エスキさんはやっと自分が悪いことをしたと言う事に気づいて、後悔したような顔を見せた。私は畳みかけるように言う。

「エスキさんは、自分の受けた不幸をほかの関係ない人に振りまいているんだよ! それでもあなたは続けるの!?」

「で、っでも人間は全部の心が偽物だって先生が、カーリー先生とシヴァ先生が言ってたのよ!」

「じゃあ、エスキさんの感情も偽物なの!? 違うでしょ!!」

「でも……でも! あたしは人より上の存在だから!」

「違う! エスキさんは人間だよ!」

「ち、違う! あたしは人間なんかじゃない!」

「人間だよ、あなたの言う、嘘をつく人間だよ!」

「隠し事なんてないよ……」

「エスキさんは友情を本当は信じたいんだよ。昔裏切られたと思っている友情を、そうじゃなきゃ、あの時、私の話なんて聞かないもの、あの時花を見ながら話したあの時、私に攻撃しなかったのはそう言う事なんでしょ!?」

ついにエスキさんは戦意喪失したようで武器を落としてしまい、私も戦意喪失した。

「ねえ、エスキさんのお母さんに会いに行こう。あと先生とも、そしたら何か変わるかもしれないよ」

「え、ええ」

周りの召喚獣達に撤退命令を出し、周りに戻らせ、私たちは艦橋に向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る