綺麗な虹をかけたくて

絵の具の中から虹をみつけて空にかけるのが好きだった

虹は色が決まっていて好きだった

明るすぎる色も暗すぎる色もない

調和のとれた虹

それを何かの主張に使われた時

私は憤怒した

虹は虹なのだ、その色で、自由でなければならないのに

自由を奪う主張に使われるなど、あってはならない

悲しい思いをした、悲しかったから久しぶりに絵の具を取り出して

白の画用紙いっぱいに七色を均等に塗り上げた

美しい虹だ

完璧なまでの配色

それは青空でも夜空でも雲の合間でも構わない、負けない虹色

ああ、だからか。

彼らは、彼女らは負けることのない主張をしたかったのだ

いや何でもよかったのかもしれない

だけれども、もし彼らが彼女らが『虹』をそう見ていてくれたなら

根は一つなのだろう

虹に袂があることを願う

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