第二章 わたしはオリの中で
第一節 投影
――透けた体が光の粒になって舞い始める
それはあまりに綺麗で、
手にはもう彼の感触はなく
私が零した涙は彼をすり抜けて
声は、形をとらなかった―――
太陽のもと
あなたに似たものに出会った
黒い染みを抱くあおい蛹
生まれて来る寄生蜂は、あの頃の私かもしれない
蝶は蜂のために死んだの
最期に綺麗な
蝶は蜂のために死んだの?
最期を残酷な
太陽のもと
いつしか日が陰っていた
さがしにきたあの色を
見失ってしまって
やがて
あなたに似た人に、出会った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます