離れ離れになってしまった恋人へ、思いをいまどきローテクな手紙で伝えようとする主人公。しかしその姿を通して悟らされるのは、スマホだろうが手紙だろうが、伝えるということの本質は同じだということ。スマホだと声も聞こえるし頻繁に連絡もとれるけど、相手がここにいないのは同じ。ただ不在の寂しさをまぎらわせているだけ。まぎらわせるのではなく、不在の時を超えて送るのだ。思いを託した一枚のポストカードを、さながら彼方の的に向けて放つ矢のように。
小説を書くばかりで読むのは苦手でしたが、そんな僕でもすらすらと読み終える事が出来ました。ほのぼのとした雰囲気に心が温かくなります。この小説を読んだ後は人に優しくなれそうですね……。総評として、文章が読みやすくとてもほっこりとした気持ちになりました。冬に読みたい作品ですね。今後とも執筆活動応援しています!
メールやSNSならすぐ書けるのに、何故か手書きだと書けない。一体どうしてだろう?労力の問題と斬り捨てるのは簡単ですが、実際はきっとそれだけじゃない。たぶん、一行一行、一単語位置単語、一文字一文字、一画一画に入る『想い』が違うから……たまには手書きの文章も書いてみたいなと思わさせられました。