異世界トリップものは始まりが一本調子でどうも性に合わないからこんなのを作っちゃった(200文字小説)

V1アームロック

とある人物の手記

 交通事故にあったら、異世界にいました。そんな小説は山ほど読んできましたが、いざ実際に体験してみると案外順応は早かったです。

 ただ、やはり物語は物語と言う事、私が経験したのは、ひたすらな虚無感だけでした。

 そこではチートな特殊能力をもらえるわけでも、特別な出会いがあるわけでも、ましてや私が選ばれし物であるわけもありませんでした。

 私はもうすぐ山賊に見つかり、惨めに息を引き取るでしょう。

 こんなはずでは――。

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