小説リレー企画「魔王が体育館に現れた 第5話」(いろいろ暴走し過ぎて没)

人間の触覚

魔王が体育館に現れた 第5話

 その後俺達は、なんやかんやあって30日間無人島でサバイバルし、留置場で60年間過ごした後に、魔王の居城とかした元俺達の学校に戻ってきた。


 迫り来るモンスター      ペアレントを倒しながらも先へと進み、道中で捕えられている先生たちを仲間にした。そしてとうとう、魔王の待つ体育館へとたどり着いた。


「ママン!」


「はい?」


 今の声は……魔女? ママンて、魔王? 魔王って、魔女のママなのか!?


「ママン! なんで学校に居るの!? 来ないでって言ったじゃない!」


「黙りなさい! 貴女のために私はここに居るのよ!」


 何があった。あまり関わりたくないな。他人の複雑な家庭環境には。


「おい! 何とかしてくれよ!」


 何ていうフラグ! 俺はまだ死にたくない! もう、逃げるしか手はないのか!? って魔王がまたレーザー撃って


「村人よけろ!」


 反射的にそう叫んでしまった。


「わが剣の前に慈悲はなく、わが剣の後に敵は無し。一撃必殺チェスト!」


 29文字をわずか0.01秒の間に言い切る超早口とともに、一撃必殺人チェストの剣閃がレーザーを切り裂く。2つに切り裂かれたうちの片方が、俺の頭に飛んできた。


「「「「「「勇者ああああああ!」」」」」」


 レーザーは俺のおでこにぶち当たり、前髪を少し焦がした後霧散した。


「危なっ! おでこが広くて助かった……」


「私の言った通りでしょ!」


 確かに耐えられたけど、こりゃあ心臓に悪いよ魔女さん。


 気を取り直して、魔王に目を向ける。俺達の戦いはまだ始まったばかりだ!

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