第14話出向派遣

父親のリューネブルク公は去っていった。

その後に母親も追随する、またねーと明るい表情だ。

自分はさっさと帰って寝たく成ったので、酒場を後にしたのであった。

ダンジョンでの底辺労働やその関連で働く人間には住居が用意されている、巨大なたこ部屋で有る。

枕と布団は貸し出しも出来る、金を払い借りに行き自分のお気に入りのテリトリーに布団を敷いて寝る。

ルミナス人は基本的には早寝20~早起き04時の生活習慣となっている。

この部屋はたこ部屋なので、子供の鳴き声やいびきや歯ぎしり音や痴情の声など夜でも響くので、さっさと早めに寝る事が推奨される底辺労働者にはプライバシーなど一切無いのだ、文字道理筒抜けってやつだ。

目を瞑って居ると両隣に布団が敷かれた、お隣さんが来たようださっさと寝よう。

お隣さんは自分にくっついてきた。酒場の看板娘と傭兵の弁当屋の娘のようだ、どうやら裸の付き合いがしたいらしい。

「あんたダンジョンに潜るのかい?」

弁当屋の娘は左耳に声の声量トーンを落としながら聞いてきた。

「まるで他人事みたいに言うな?お前も行くんだよ」

自分も声量を落として答えた。

弁当屋の娘は鼻を鳴らしながら言う

「はっ、冗談じゃないね。あたしはごめんだよ」

先ほどの声より左耳に聞こえる距離が近づいていた。

「いくら欲しいか言ってみろ」

自分は傭兵の要求をきいてやる、どうせ自分の金以外から支援金は出るんだろう。

「1000金貨ダカット以上貰わないとやる気も起きないね」

自分はそうか…。と呟いて意識を落とした。

最近年のせいか身体の節々が痛いんだ、さっさと寝たい。

この国の人間の朝は早い、大抵どの店でも朝からやっている。

自分は酒場に行くと注文をする、朝からエールを飲むやつもいるらしいが冗談じゃない。

朝は甘ったるいカプチーノに限る。

「カプチーノをくれ砂糖を増し増しでな」

こうしてマシマシのカプチーノがやってきた。

こいつを飲める温度まで待ってやり、一気に飲み、そこに残ったザラ付いた砂糖をいただく。これが爽やかな朝のスタイルである。

さて、職場に行くかな

「えーっ最近盗賊がでるような話を聞きます。出たら抵抗せずさっさと降参して、速やかに報告して下さい。軍隊を派遣し直ぐに殲滅しますので・・・」

課長の朝の朝礼が終わり早速ダンジョンの列に参加しようとすると、課長に呼び止められた、どうやら話しが有るみたいで事務所に同行させられる。

部屋のある一室に案内される、課長はノックし入る自分も後に続いた。

中にいたのはダンジョン資源調達部の部長様であった。

自分は適当な場所のソファーに座る、弾力性はまあまあだ。

「私が資源調達部の部長である、シュバーベン泊だ」

何のご用であろうか?もしかして昇進の話しかもしれない、10年も働いたんだそうに違いない。

「要件は勤務態度を加味した結果、公務職清掃部への無期限の出向派遣を決定した、以上だ下がれ」

自分は部屋を後にした、そしてこの後に酒場で酒を飲むこととする事が決定された。

朝から酒を飲んで何が悪い?

「くそったれ!ふざけやがって!」

朝から酒を飲んで荒れていた、10年も働いて飛ばされる何て、思いもしなかったのだ。

しかも公務員の清掃部だと?ふざけてやがる

久々にキレそうな気分であった。

公務員は何も出来ないやつが最後に入るセーフティーネットのような職場だ。

給料は固定月給で50金貨ダカット、公務員は部屋が支給されて、色々な保障や特典が有るのだ、一見良さげに聞こえるが給料が安すぎて誰もが入りたがらないための特典であった。

「旦那すみません。伝言を預かっております」

小間使いに呼ばれて聞いてみる。

「清掃部の部長様がお呼びでございます、至急来るようにと。」

小間使いは言い終わると、待機していたいつも渡すチップの金貨ダカットを期待したからだ。

「そうか…。下がれ」

今は機嫌が悪い、チップを渡す気分にも成らないからだ。いや…待てよ

「待て!伝言が有る良いか?清掃部長殿にこうお伝えしろ。俺は今酒を飲んで忙しい、用があるならお前が来い!とな」

チップとして5金貨ダカット渡してやる。

まあどうせ来るわけが無い、相手は貴族だ。

この後の仕事どうしようかな…。どうせ首だろうしなあ、よく考えたら荒事以外何も出来ないじゃないか…。つんでる

親のスネをカジるのはプライドが許さんしな







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