第11話ギャンブルはゴミ
需要と供給などを加味して、物の価値と言うのは人が決める事だ。
全く見ない1点物などは市場に出ないため価格が付けにくい、だがポーション系は需要も供給もあるので価格が付けやすいと踏んだのだ。
「こいつを入手したのはダンジョン上層部の仕事中で、危険な作業中で仲間を3人も死なせてしまい・・・」
入手経緯などを過剰な感じで説明する、少しでもレアティを感じさせて価値を上げるためだ。
「鑑定士のジャンです、鑑定評価はC+7ですよろしくお願いします。」
鑑定屋が壇上で説明する。
「まずこのポーションですが、色合いから申しますにマナリジェネポーションでまず間違いないでしょう」
マナとはこの国の人間が普段から使えるエネルギー限らしく、自分は詳しくは知らないので省く。
「鑑定の結果、このマナリジェネポーションは今から1400前に作製されたアブー・ムーサー・ジャービル・イブン・ハイヤーン作のその名も・・・」
何だか凄そうだ?やはり自分の目に狂いは無かった。
「古代錬金術師、ジャービルのコイツを飲めば砂漠でもスキップして横断できる。です」
急に頭が痛く成ってきた、こいつはダメだ…鑑定屋がゴミすぎたか…。
鑑定屋曰わく、彼はエリクサーの製作に腐心しており、エリクサー作製の奉納物としてダンジョンに奉納した物がこれでは無いかと言うことだ。
「最後に中身の鑑定は流石に出来ません。中身の成分解析は薬学会に提出してみないと解りません、しかしながら長期年月で熟成され超高濃度エーテルポーションに変化していても不思議では有りません」
かくして演説は終わった。
「それではオークションに移ります。500
意外や意外、中身も解らない物なのに値段が一気に上がっていく。
「2000!2000!それ以上は無いですか?…無いですね?では2000
カン!っとハンマーを鳴らして1100
「では2000
つまりは赤字である。
くそっギャンブル何てしなきゃ良かった、弟の金だしまあ良いか…。
不意に入り口の付近が騒がしく成ってきた、ああ…。あの人は自分の知り合いだ
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