第4話
久々にこの温もり感じる。
いつぶりだろう。
シーツの冷たさが妙に気持ちよく感じられるくらい火照った身体。煙草の匂いが漂うシャツ。
薄暗い部屋の中にギシギシとベットの軋む音。
乱れた呼吸が色っぽく聞こえる。
愛おしい唇が髪に、口に、舌に、子宮に。
じんわり生ぬるい舌が身体を這うだけで腰が浮くの。
「ねえ こうするのいつぶりかしら」
「どうだろう お互い忙しいからね 仕方ない」
「わかってるけど 他のことばかりで私の事忘れたんじゃないかと思っていたわ」
「馬鹿言え 時間が経てば経つほどお前しか頭にないよ」
「あら 嬉しいわ それ本当?」
会話の途中に自分の喘ぐ声が聞こえる。
そういえば、女性は聴覚で興奮を求めて男性は視覚で興奮を求めるんだったかしら。
自分の声で変に興奮するのはそのせいだわ。
彼の長くて色っぽい指が性感帯を焦らすように触る。少しSな彼はそうやって私の反応を見るの。
その時のとろんと甘い目線が私はとても愛おしく感じる。
「いい加減焦らすのやめてよ 変になりそう」
「そんなに気持ちよくなりたいのかい」
「いいえ 違うわ あなたが欲しいの」
「今夜はやけに大胆だね」
「ずっと貴方とこうしたかったのよ? 三ヶ月も放ったらかしにされたオンナはある意味オトコより獣よ」
「へえ そいつは少し興味があるな」
余計な事を言ったかしら。
彼はさあ、早くと言わんばかりに笑を向ける。
その表情に自分でも自覚のない快感を覚えた私は自然と彼の小洒落たスーツのズボンとパンツを脱がす。
そのまま大きく固くなったソレに唾液を垂らし、より色っぽく見えるよう舌をあてがう。
彼の身体が少し跳ねて、眉を寄せた。
ああ、この感じ。たまらないの。
自分の弱いところを左手で弄りつつ、舌と右手で彼を快感へ導く。
さっきとはまた違ったいやらしい音と低めの声に私は酔っている。
夢中に舌を動かしているとふいに彼が肩を掴んだ。
「そろそろどうだい 自分で弄ってそんなに濡らして 会わないうちによりエロくなったんじゃないか?」
「そんなことないわ さ、しましょう? 次いつ会えるかわからないのだから、沢山愛してちょうだい」
「わかってる 満足するまで愛してやる」
「あら 何を言い出すの 満足なんてしないわ」
「あなたに奥さんがいる限り満足なんてできないもの」
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