第2話
読みかけの本を机に起き、チラリと携帯を見る。
通知なし。
大きくため息をつき、もう一度を本を読む。
『大好きだ!ずっとずっと一緒に居たいと思う。そんなのお前だけなんだ。』『そんな 嬉しい 私もずっとずっと』
小説の中は輝いてる。羨ましい。
こんなキラキラした恋愛をしたいと思う女の子は少なくない。むしろほとんどがそう思ってるはず。
実際に幸せでキラキラした恋愛してる人も多いと思う。どうして私は上手くいかないんだろう。
今日もまた連絡がこない。
私から連絡しないとその日の会話が無しなんてよくある話だ。周りの友達はラブラブで。浮いた話や惚気けた話ばっか。
正直羨ましい。
高校生になって人生初の彼氏というものができた私は相手に嫌われないよう必死で。
年上だしどうしたらいいかわからない。
それでも頑張って一年半も付き合ってる。
彼のことは勿論好き。
一緒にいると幸せだし、ずっと一緒に居たいと思う。正直に言わずとも私のベタ惚れだ。
彼女よりも友達優先。
うんうん、そうゆう年頃だもんね。
必要最低限連絡取らないし。
うんうん、そうゆう人多いもんね。
喧嘩してもいつも私から謝る。
私が悪い時が多いからね。仕方ないの。
えっちの時に私から誘っちゃう。
誘うの苦手って言ってるから仕方ないの。
私ばっか我慢してるみたい。
彼が考えてることなんてわからないし、彼の行動は素っ気ないから。
好きとか大好きとか一緒に居たいとか言われてもどうしても不安になっちゃう。
本当にそうなのかな。好きなの私だけなんじゃ。
小説の幸せな文字面がボヤけてくる。
「私もキラキラしたい。」
ポタリポタリと紙に涙が落ちた。
彼のことを考えるといつも鬱になる。
どこが好きなんだろう。
どうしてずっと一緒にいれるんだろう。
たまに他の男子が凄く輝いて見える。
ああゆう人と付き合いたいな、なんて。
『浮気とかされたら、まぁ 迷わず別れるよね』
そのセリフが脳裏を掠めては自分を嫌いになる。
浮気は良くないし、自分だってされたら嫌だ。
でも、されるような原因が自分にあるとは思わないのかな。迷わずってやっぱそれくらいにしか思ってないのかな。
常に何かが心に引っかかる。
これが恋愛ってやつですか?
こんなに辛いものなら恋だけで終わらせた方がよっぽど私は楽しくて幸せだった気がする。
私は読みかけの本を机に置いた。
チラリと隣に置いてある携帯をみる。
『暇? これからどっかぶらつかない?』
寂しくてつい。
『うん いいよ どこ集合にしよっか』
今日も私は彼以外の男子と距離を縮めてしまう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます