第7話

血の雨が降っていた。水嵩を増して激しく流れる川に少女が立っている。空に向かって腕を伸ばしていた。少女は待っていたのだ。空から胎児が降ってくるのを。次々に降ってくるうちのひとつを受け止め、愛おしそうに微笑んだ。その間にも他の胎児は川へ落ちて流されていく。胎児の雨はまだ降り止まない。

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作中に雨が出てくる140字小説 みやふきん @38fukin

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