第10話初めての雪に大興奮!

 そんな旅行も朝になると···


「ゆ、雪?!」

「雪ーっ!ね、行こっ!行こっ!」

「でも、怒られるし」

「ホテルの中なら、大丈夫だよっ!」昨日の疲れもあって、李杏に起こされるまで爆睡していた遼太だったが、興奮気味に窓を指差し、カーテン開けたら···


「雪だーーーーっ!!」

「雪ーーーーっ!」と子供だけじゃ、危ないってことで、ホテルのフロントマンさんが、眠そうな顔でついてきてくれた。


 バフッ···


「よっしゃ!当たった!」

「···。」

「えいっ!」


 バフッ···


 代わる代わる雪玉を投げつけ···


「うぎゃぁーーーーっ!!」ホテルマンも一緒に騒ぎまくり···


「小金井っ!!俺は、お前に子供達が危なくないように見守れ、と言った筈だが?」


 ゴンッ···


「っだ!!」

「騒ぎすぎだ!ばかっ!」騒ぎを聞きつけ、他の泊まり客の子供まで参戦し、雪合戦となり、


「「大変申し訳ございません!!」」悪いのはふたりの方なのに、丁寧に謝られた。


 

「まぁ、二人共楽しんでたし、いいんじゃない?」一羽が、謙悟を宥めるように言う。

「雪って、あんな冷たいんだな!」

「あれかけたら、食べれる?かきご···」李杏が最後まで言う前に、

「腹壊すぞ。さ、朝飯朝飯!」


 ゾロゾロとレストランまで行くと、朝の一撃で李杏達の事が有名になり、


「あ、雪玉のお兄ちゃん」

「お姉ちゃんだ!」とまぁ、小さな子供に大人気なふたりであり、


「「···。」」謙悟や一羽が、心配する程よく食べた。


「まだ。食うのか?」

「だって、お腹空いたもん」

「うん。なぁ···」ふたりの合戦を知らない謙悟は、顔を引きつらせコーヒーを飲んだ。


「私も、なんか食べようかな···」

「行ってくれば···頑張ったし」の言葉に一羽が、赤面し、足早にデザートコーナーへ急ぐ。


 食事が終わり、ホテルのバスで···



「デカイ!」

「綺麗ー!」

「ちょっと、寒いけど気持ちいい」スキー場へきた。


「お兄ちゃん、スキー出来るの?」

「出来ん!ボードだけ!!」

「謙悟、うまいもんね!」見てると一羽も謙悟もまたふたりの世界に浸りつつ、

「お前らは、ちびっこ教室予約しといたから!あとは、そこらで遊んでろ」

「「はーい!」」謙悟と一羽に、受付まで案内されて、別れた。


「お名前は?」

「板倉遼太と···」

「板倉李杏です」インストラクターだかのお兄さんやお姉さんは、集まった子供達全員にされながらも色々と教えてくれて、教室が終る頃には、


 ズザッ···ザッ···滑らかな斜頚なら滑れるようになったふたり。


 少し休憩所で温かい飲み物を飲みつつ、雪山を眺めたり一緒に写真を撮ったり、ちびっこ広場で、


「出来たッ!ウサギさん!」

「うさぎ?」ラグビーボールかと思ったが···

「目は?」

「えっと···」

「はい、どうぞ。ユキウサギかな?」見守り隊のお兄さんが、赤い木のみをくれて、李杏が作ったウサギの目の部分に差し込む。


「可愛いわねー」そう言いながら、また他の子供達の所へ··


 ピッ···


「撮れたか?」遼太が、デジカメを李杏に渡しながら聞く。

「撮れた!!ほら!」背景に上手く空や雪山が入ってるから、意外にもうさぎだとわかる。


「中で、なんか食べよ!」李杏の手を繋いで休憩所で謙悟達が戻るまで休憩した。



「待たせたな」

「お待たせ!」

「「······。」」一瞬、目の前に現れたゴツゴツのウエアを着て、キラキラしたサングラスを掛けてるふたりが、誰だか分からずキョトンとした顔になった遼太と李杏···


「俺だって!」サングラスを外し、やっと謙悟だとわかると、


「お腹空いたー」と甘えるように李杏が言い、遼太が引きつる。何故なら、数分前まで李杏は、ラーメンを食べていたからだ。


「俺も腹減ったな」

「一羽、お前は?」

「お腹すいた!」謙悟の腕にしがみつく。


 四人で、一つのテーブルを囲みそれぞれ好きな物を食べ、売店を冷やかしつつホテルへ戻る。


「夕飯は···七時だからな···」アクビをしながら、謙悟が言うと一羽に移り···


「昼寝···してるから」

「じゃぁねっ!お兄ちゃん!」元気なのは、李杏だけ···だって···



「大丈夫そうだったな」遼太も眠くはない。バスの中で少し眠ったから。


「な、風呂入るか?」

「狭いよ?んっ···」

「いいよ、狭くても···好きだよ、李杏···」遼太は、抱きしめようと李杏の手を引っ張るが···

「やぁだっ!!お風呂入りたいもん」逃げて、バスルームへ···

「あっ、ひどっ!!」李杏を追いかけ、遼太もバスルームへ···


 お湯を入れてる李杏の背後からムンズと胸を掴んで···


 やぁんっ!!まだ···はやっ···んっ···いっ···


「で、どうする?辞める?」と李杏に小さく聞くと、

「やだぁ···やめちゃ」そう答える。

「だったらさ、ここでやろ」李杏が、無言でいるのをいいことに、服を脱がし脱衣場に投げ捨てる。


「俺、ずっとしたかった···」


 んっ···ふっ···だ···め···


 遼太の胸攻めも段々と強弱が激しくなり、


 ングゥッ···ッパッ···


 首筋を力強く吸い込んでは、キスマークを付けては、自身のを押し付ける。


 んぁぁっ···


「おや?いつもより濡れてる?」クプクプと音を立てながらも、一番敏感なとこから奥まで指でなぞるように這わしていく。


 んっ···っ···


「凄い。まだ指だけなのに、ピクピク動いてるよ···」


 ふぁっ···んめっ···


 遼太からの攻めに身体の芯が熱くなり始めた李杏。


「お願い···んっ···」

「ん?何を?お願い?」バスルームにはお湯の湯気が篭もる中、李杏の胸の鼓動が伝わってくる。


「ベッド···はっ···いきたい。ここ···やら···んっ」辿々しく喋る李杏を支えながら、ベッドに···



「苦しかった?ごめんね」


 チュッ···軽くキスをしていく。


「もう、平気···ごめんね」


 ンッ···ンゥッ···


 長くキスをしながら、胸を揉み段々と下に下がっていく。シーツや肌が擦れる音が、小さく聞こえてふたりの周りを熱くしていく。


「李杏」耳元で李杏の名を呼び、手を自身に持って行く。

「遼太···」

「自分で、導いて···」李杏は、固くなった遼太のを入り口付近をなぞるように、

「ここ···」遼太にいい、挿れられるのを待つ。

「いくよ?」遼太は、勢いをつけて挿っていく。


 んんっ!!何度もしているのに挿入された時点で声が出てしまう。


「な、なんか、恥ずかしい」

「そうか?俺は、好きだよ」


 浅く深くグラインドしながら腰を動かしては、目を閉じ声を出す李杏の顔を眺める。


「時々、ものすごくキツイ時がある」

「えっち···」李杏の背中に手を入れ、ゆっくりと動かす。李杏が一番好きな感覚らしい。


 ふっ···あっ···


「遼太ぁ······気持ちいい···んっ」

「いい匂い」李杏の身体から、ほのかに放つ匂い···

「好きだよ···愛してる」


 あぁ······あ···っ···


「遼太···っ」静かに伝わる李杏の引き攣り···


「外に出すから···んっ!!ハァッ···ハァッハァッ」

「えっち!!そんな見ないでよ···」

「そりゃ、こっちの台詞だ。ばかっ!」李杏に精液が出てる所をガン見されれば、その台詞も出よう。


「愛してる···」

「うん···」



 夕飯の時間になってもこない···


「行ってる?」ふたりで相談してた時に、慌てて部屋から出てきたのは···


「おーそーいー!」

「お兄ちゃん、寝てたの?髪、グジャグジャ···」

「い、いこっか!!ねっ!!」


 このふたりも、もしかして?

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