ep.1-2 君の嘘..


ガヤガヤ


騒がしい深夜の歓楽街をひたむきに歩く。


「ブルル」

ポケットの中の携帯が震えて、メールの受信を知らせた。

この時間に送って来るのはいつも決まっている。


「今、何をしてるの?」

やっぱり、君は僕にいつもと同じ質問を投げかけて来る。

毎日、この時間に。


別に返す決まりも言う義務も無い、ただ後ろ髪を引かれるのは何故だろう。

やましい事は何も無い、ただバイト終わりなのだから。


なのになんで、君の連絡が来るとこんなにも心の奥でモヤモヤしてしまうのか。

そう思いながら、携帯をポケットにしまった。


また今日も、君の連絡を無視してしまった。


恐らく明日も明後日も同じ事を繰り返すのだろう。


到底理解君には出来ないよね、僕だってわかってないのだから。


いやわかっているのかもしれない、僕自身が気づきたくなかっただけなんだ...


僕は僕自身に嘘をついているだけなんだ...


続く...

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