第20話☆怒りの矛先

激怒していた そう激怒だ 人間(妖怪だけど)本気で怒ると 少々見境が無くなる物らしい…


18人目?か…物理的に黙らせている相手の数である。


殺さない様に手加減はする 裁くのは『俺』ではないだろう…


カネサダが連れて来た襲撃者?は『人質』を取られて『裏切り』を強要されていたらしい…


クラクフ領はもともと『人外』の認定を受けた『種族』が多く過ごしていた場所で、王国を吹き荒れた『人外排除の波』で立場を『失った』者達を多く『隔離村』で匿っていたのである。


クラクフ伯爵領はロベリア王国での人外種族の最後の砦 そう…奴隷化される事無く暮らせる最後の楽園なのであった。


人外排除派は その『隔離村の人外』を使い 『擁護派の旗頭』クラクフ伯爵領を襲わせ『中立派』バルム侯爵派も巻き込み『罪を擦り付ける』作戦を実行していたのだ。


人外と認定した相手の村を襲い人質を取り 人外で人外を潰す…どちらが『人外』なのか…


「とても合理的だけど やり方がせこいのよね…」


最後の一人を 悶絶 させ刈り取る。


力の2号だけあって 妖術より 物理の方が 良く動く 戦闘と呼べる状況にはならない…相手が弱いのか?此方が強いのか、考え無しに突っ込んでしまったが なんとかなった。


反撃者のリーダーに事情を聴いた後 マリアに事情を説明し、襲撃者を開放 その中に居た『監視者』襲撃犯のリーダーが飛び掛かって行ったが…双方だまらせた。


時間が惜しいので 八咫烏のミサキちゃんに スキルを使ってもらって、外敵の駆除を行っている所だ。


「状況終了」


カネサダもサクッと刈り取ったらしい、


「コチラもいいですワァ」


2里とも素早く片付けてくれたらしい、優秀な戦士でも有る彼らには感謝が尽きない…


「殺してない?」


「「・・・・・・・・・」」


2人に目を反らされた…おいぃぃ―――――――?感謝返せ――――――――!!


「姫 恐れながら…」


指でついつい と 指し示す カネサダ…


・・・・・・・手足が・・・・まあくっ付いてるし イイんじゃない?


「9割ゴロシですワァ」


「一寸の虫にも一分の魂…にしたのよ…」


一寸の虫にも五分の魂とは、小さく弱い者にも、それ相当の意地や根性があるのだから、どんな相手でも侮ってはならないというたとえ。


一寸の虫にも一分の魂とは、それ相当の意地や根性をのこして刈り取った者を言う、どんな相手でも心を折れるというたとえ。


「「・・・・・・・・・・・」」


とにかく…その小虫し達を 荷馬車に積み上げ 連行していく…異国とは言え国交を持った国の特使『俺』を襲った罪でブチのメ…もとい 連行している。


この小虫共は人外と認定している相手に対する『罪』なので『そちらは罪には』問われないそうだ。


本体 本体 俺 切れそう!!この国ブッコロ――――――――――!!


遠くから「もう 充分 キレたでしょ―――――なあに?金剛?ヤメテ―――!!」


どうやら 彼方もひと騒動起ったようだ… 任せた!本体!!骨は拾うから!!


素早い対応であったので 犠牲は軽微ではあった…しかし 0 では無い それで俺は彼らにある提案をすることにした。


眼の前には『人外認定』された人間達が300人ほど居る。


あの 襲撃者とその家族などの一部である、彼等にはある頼みを伝える為に集まってもらった。


「姫様 集まれる者 全て集めて御座います」


300人程が ざっ と傅く様は 何処かのお奉行様になった気分である。


桜吹雪か名おしらせか… お主も悪よのう・・・とも言っては見たい・・・・ モンどころも準備だ!目に入る奴で!!


「私の国は とある事情で国民を集めている 貴方たちに我が国の国民になるか…聞こうと思う…」


300人の騒めきは小さくは無い…彼らは色々『な獣人』であった 犬・猫・熊・鹿?などだ リアル獣系では無くソフト獣系の皆さんだ。


☆リアル獣系=ガチ アニマル

☆ソフト獣系=プチ アニマル


様は 耳・角・尻尾が有るだけの人間である。


だから 彼らの前で 私も一部開放して見せた。


狐耳モードである…ピコピコッ!!


「「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」


更に!!ピコピコピココ!!!


「「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」


良い反応をする彼らに 後ろを向き 『尻尾を』グルグルグル!!!


「「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」


さらに グルグルグル!!フリフリフリ!!!!


「「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」


「我がアマテラス共和国は貴方たちを歓迎する」


「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!」」」」」」」」」」


300人の絶叫は あたりを震わせ クラクフの街にも轟いたのであった。


俺は勿論 獣人では無い…妖怪です…何も言ってませんので騙してません!耳と尻尾は本物です(笑顔)


彼等の興奮が収まるのを待ち、意思の確認と他に来たい人などへのつなぎを頼んだ。


「邪魔されるかもしれないので 気取られない様に それとマリア・デ・クラクフ領主代行と私は友人だから その辺の話はしておくので」


彼等の笑顔を見ると 頑張れる 気がする…と 言う事で…本体!!頑張れ!!ファイト!!本体!!!負けるな本体!!!


遠くから「・・・・・・・・・・・むぎゅ ぐはっ 死んでもいい…」


そして ようやく宿屋に戻った俺は 道を歩いていた人に求婚された。


「我が 妻と ならないか?」


「まにあってます」


速攻 通り過ぎる


「いやいや 私はな この国の お ふべっ!?」


回転回し蹴りをソフトに ナンパ野郎の胴体に決める。


「私は差別主義者と仲良くする気はない」


この国?人外?お前らがな!俺は元より『人外』だけれどな!怒りのプチキック!


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